2019年7月9日21時45分(UTC)以降、CWテレメトリとトランスポンダの動作が確認できなくなっているアマチュア衛星「ふじ3号(JAS-2、FO-29)」だが、9月12日に不安定ながら動作している模様が確認できたという。そのため一般社団法人 日本アマチュア無線連盟(JARL)は、同衛星が日本上空を通過する日本標準時の9月14日(土)15時40分、9月15日(日)01時45分と14時40分、9月16日(月)02時35分のCWテレメトリを受信し報告して欲しいと呼びかけている。
JARLが開発・運用を行うアマチュア衛星「ふじ3号(JAS-2、FO-29)」(コールサイン:8J1JCS)は、1996年8月17日に鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた。いあゆる低軌道衛星で、近地点高度が799km、遠地点高度が1,320km、傾斜角99度、周期約106分の円軌道で周回している。
アップリンク145.900~146.000MHz(LSBまたはCW)、ダウンリンク435.900~435.800MHz(USBまたはCW)のトランスポンダー(出力1W)を搭載しているほか、ビーコンが435.795MHzで送信されている(ドップラーシフトにより±6kHz程度の変動がある)。打ち上げから23年が経過した2019年まで一部機能が動作を続けているが、デジトーカーやパケット通信BBS機能はすでに停止している。さらに7月9日21時45分(UTC)を最後にCWテレメトリとトランスポンダの動作が確認できなくなっていた。
JARLでは、同衛星の情報提供を以下のように呼び掛けている(時刻表記はUTC)。なお同衛星のCWテレメトリの受信方法は下記関連リンクの「GPアンテナでも受信できる「ふじ3号」CWテレメトリーを受信してみよう」というJARL Webの記事を参照して欲しい。
アマチュア衛星「ふじ3号」は、2019年7月9日21時45分(UTC)以降、CWテレメトリ及びヘテロダイン中継機の動作が確認できていない状況が続いておりますが、昨日より不安定ですが、CWテレメトリ及びヘテロダイン中継機の動作を確認するとともに、引き続き安定運用を目指し試験を続けております。
ついては、ふじ3号(FO-29)のCWテレメトリの受信可能な方は、次の日本を通過するパスの際にコマンドで起動を試みますので、受信レポートを次のアドレスあてにご報告ください。
●日本上空を通過するパスの時間
2019/09/14 06:40 16:45(UTC)
2019/09/15 05:40 17:35(UTC)
※受信レポートの提出先メールアドレス oper@jarl.org
多くの利用者の方々の「ふじ3号」の情報収集へご協力をお願いいたします。
JARL事務局会員課「ふじ3号」テレメトリ係
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<7月8日4時(UTC)以降のテレメトリデータの提供を呼び掛け>打ち上げから23年のアマチュア無線衛星「ふじ3号(JAS-2、FO-29)」、アナログ系送信機が7月9日から停波
【hamlife.jp追記 9月13日22時30分】記事初出時、時刻表記の一部に誤りがありましたので訂正いたしました。
●関連リンク:
・-ふじ3号最新情報-ふじ3号(FO-29)の受信協力のお願い(JARL Web)
・GPアンテナでも受信できる「ふじ3号」CWテレメトリーを受信してみよう(JARL Web)
・ふじ3号(ウィキペディア)
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