2019年10月2日(水)から10月4日(金)までの3日間、東京・江東区の青海展示棟(東京ビッグサイト)で防災・減災、セキュリティ、労働安全など危機管理分野の総合トレードショー「危機管理産業展(RISCON TOKYO)2019」が開催され、アイコム、アルインコ、JVCケンウッド、八重洲無線などの無線機器メーカーもブースを出展した。今年は9月の台風15号で千葉県などが長期間の大規模停電に見舞われ、携帯電話が不通になる地域が発生したことから、特に無線システムに注目が集まった。
「危機管理産業展(RISCON TOKYO)2019」の入場口
危機管理産業展(RISCON)は国内最大規模の危機管理産業の展示会で、株式会社東京ビッグサイトの主催、東京都の特別協力で毎年開催されているものだ。2019年は294社446小間の展示が、新設された青海展示場(東京ビッグサイト)で行われた。
防災・減災、セキュリティ、労働安全など危機管理分野の294社446小間の展示が行われた
毎年このイベントにはアマチュア無線家にもおなじみの無線機器メーカーが出展することで知られ、今年はアイコム、アルインコ、JVCケンウッド、八重洲無線がブース展示を行った。その模様を順不同で紹介する。
★アイコム
アイコム株式会社は、イー・ダブリュ・エス株式会社、ウェッジ株式会社、三和システムサービス株式会社、田中電気株式会社と共同でブースを出展。各種IPトランシーバーや自治体向けデジタル防災行政無線システム、衛星トランシーバーのほか、さまざまな伝送経路で各種端末が有機的につながる拡張性と冗長性がある通信システムなどを展示。この会場で初めて披露される端末も見られた。
アイコムと4社の共同ブース
携帯電話回線を使って広域で通話可能なIPトランシーバーにデジタル簡易無線(登録局・免許局)のモジュールを搭載。デュアル待ち受けが可能なハイブリッドIPトランシーバー「IP700」を参考出品。万一の携帯回線不通時もデジタル簡易無線を使用することで連絡途絶を回避できる
IP700の外観。同社の輸出用トランシーバーと同一筐体を使用し、IPトランシーバーとデジタル簡易無線機(登録局・免許局)の機能を搭載
IP700のディスプレイ
9月に発表されたばかりのデュアルSIM対応 車載型IPトランシーバー「IP501M」も初展示
IPトランシーバー「IP502H」の説明パネル。2つの異なる通信事業者のSIMを搭載することで、通信障害リスクを低減。さらにスマートフォン(Android/iOS)からも同社製IPトランシーバーと通話できるアプリ「IP500APP」も初めて公表された
スマートフォン(Android/iOS)から同社製IPトランシーバーと通話できるアプリ「IP500APP」の参考出品。スマートフォンは側面にPTTとして使えるダイレクトボタンがある京セラのSIMフリー機「DURA FORCE PRO」を使用していた
「IP500APP」のメッセージ画面と設定画面
オフィスの内線子機をそのままIPトランシーバーとして活用できるモバイルIPフォン「IP200H」の説明パネル
参考出品のモバイルIPフォン「IP200H」。内線電話や外線電話の発着信、転送や保留ができるほか、ワンタッチでIPトランシーバーを呼び出すことができる(一斉同報可)。側面にPTTボタンを装備
260MHz帯デジタル市町村防災行政無線システムの戸別受信機「IC-RDV60」。AM/FMラジオのほか緊急放送の割り込み受信にも対応
アルインコ、JVCケンウッド、八重洲無線、移動無線センターは次ページに掲載!