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<IC-DRC1との“違い”に注目!>アルインコのデジタル小電力コミュニティ無線機「DJ-PV1D」開封リポート

アルインコ株式会社は142/146MHz帯を使用した、免許・資格不要でGPSレシーバーを搭載したデジタル小電力コミュニティ無線の新製品「DJ-PV1D」の出荷を2019年11月2日に開始した。その開封リポートを速報で紹介しよう。

 

 

11月2日に出荷が始まった、アルインコ「DJ-PV1D」の本体と付属品

 

 

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<位置情報マップと表示名編集ツール>アルインコ、新製品のデジタル小電力コミュニティ無線機「DJ-PV1D」用のソフト2種類を公開!!

 

 

 アルインコのDJ-PV1Dは2019年8月に開発発表が行われた同社初のデジタル小電力コミュニティ無線用のハンディ機で、このほど11月2日に販売店への出荷が始まった。標準価格は29,800円(税別)となっている。

 

 月刊誌「ラジオライフ」2019年12月号の記事「DJ-PV1D開発秘話」によると、DJ-PV1Dはデジタル小電力コミュニティ無線で先行するアイコム株式会社と、この分野をより普及発展させるために協業(共同開発プロジェクト)したことで生まれた機種という。そのためアイコムの「IC-DRC1」とよく似たデザインになっているが、さまざまなアルインコ独自の機能を搭載しているようだ。

 

 そこでIC-DRC1との違いに着目しながら、hamlife.jpスタッフが入手したDJ-PV1Dの開封リポートを速報でお届けする。ぜひIC-DRC1登場時の開封リポート記事と比較しながらお読みいただきたい。

 

2018年11月21日掲載の記事↓
<いよいよ発売!! 新規格“デジタル小電力コミュニティ無線”>アイコム「IC-DRC1」開封リポート

 

 

DJ-PV1DのパッケージはIC-DRC1と同様、印刷などがないシンプルなものだ

パッケージを開封したところ。簡易版の説明書、使用できるアンテナに関する注意書き、保証書などを同梱

すべてのものを並べたところ。付属してくるUSBタイプの充電器はIC-DRC1よりも小さく、ベルトクリップはやや大型のものを採用。ユーザーによると「ID-51と同形状」とのことだ

昨年11月、アイコム「IC-DRC1」の開封時に撮影した写真。上記DJ-PV1Dのものと比較してみると面白い

DJ-PV1D付属のリチウムイオンバッテリーパック(EBP-180)と、本体のバッテリーパック装着スペース。リチウムイオン電池の容量はIC-DRC1と同一で供給メーカーも同じようだ。技適(工事設計認証)番号は001-P01413。IDが034-で始まる合計10桁だった

付属アンテナの形状は同じだが青色の帯になっている。内蔵スピーカーはIC-DRC1よりも口径がやや大きく、その収容のためにスピーカー上部のデザインが変更されている。受信音の明瞭度が向上している印象だった

付属してくるUSBタイプの充電器(型番:EDC-300。入力:AC100~240V、出力:DC5V 2.0A 中国製)は35W×35H×20Dmm、重量34gという超小型サイズ。コンセント差し込み部分は折りたたみ収納が可能で持ち運びに便利そうだ

電源を入れるとアルインコの社名が数秒間表示される

ちなみに電源をOFFにすると同社マークを表示してから消灯する

社名表示に続いて機種固有のIDを数秒間表示

初めて電源を投入した状態の待ち受け画面

設定モードに「周波数表示」のON/OFFがある

設定モードに「Sメーター表示」のON/OFFがある。ONにするとディスプレイ下部にバーグラフで信号強度を表示

設定モードにある「音声受信レベル」の項目。これを「弱い」に設定すると、より弱い電波でも受信するようになる。同社は「声が崩れたり、音になっていなくても信号の存在が分かると要救助者の発見などに有利になります。レジャーや業務用途には標準設定をおすすめします」と説明している

設定モードの「バックライト」表示。単なるON/OFFではなく、常時消灯/5/10/30/60秒点灯/常時点灯が選べるのは嬉しい

「周波数表示」と「Sメーター表示」をONにして待ち受け中の状態。周波数(146.984375MHz)に続く「/18」はチャンネル番号だ

 

 

 DJ-PV1Dはここで画面を紹介した以外にも「位置サーチ応答(全IDに応答/登録IDに応答)」「グループ時全体着信(する/しない)」「緊急動作(あり/キーロック時なし/なし)」といったオリジナルの設定項目が追加されている。さらに連続送信可能時間(1分)の上限が近づくと警告音が出る機能の追加、受信履歴は150件まで保存し着信時の相手局の方位と距離を記憶するなど、既存機能のブラッシュアップも行われている。

 

 なお、GPS位置情報機能を使った交信中に表示される「交信相手局との距離表示」だが、遠距離になると信号が弱くなり、表示が消えたり不正確になることがあるため、IC-DRC1では“上限表示を99kmまで”としているが、DJ-PV1Dはこの制限を解除。実際に100kmを超える距離表示も出ることが購入したユーザーの受信リポートで確認できている。

 

100kmを超える交信相手局の位置情報表示例

 

 ただしアルインコでは「(遠距離で信号が弱くなると、表示が消えたり不正確になることがあるという)副作用を承知の上でお使いいただくことになります」と、ラジオライフ誌12月号の記事で説明している。

 

 おりしも11月3日(日・祝)はライセンスフリー無線ファンの日帰り一斉交信イベント「全国一斉オンエアディ」が開かれ、購入したばかりのDJ-PV1Dで移動運用を行い、200kmを超える交信(と距離表示)に成功した局もいたようだ。

 

 

 

 

 

●関連リンク:DJ-PV1D(アルインコ)

 

 

 

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