米国のARRL NEWSが「新型コロナウイルス(COVID-19)への恐れの結果として、世界のアマチュア無線イベントで延期や中止に拍車が掛かっている」として、以下のように報じている。
日本アマチュア無線連盟(JARL)は、3月に予定されているいくつかのアマチュア無線イベントの中止を発表した。日本政府が「多数の人々を集めることは、感染の大きなリスクになる」とこの2週間のイベントの中止、延期、規模の縮小を求めたため、JARLはそれに倣い、該当期間内に予定されていたすべてのイベントの中止または延期を求めた。この影響を受けたイベントには、3月8日の「西日本ハムフェア」、3月15日の「中国地方ARDF競技大会」、3月22日の「ハムフェスティバル in 香川」などが含まれる。
西日本ハムフェアの主催者は「イベントを6か月延期することを検討したが、新型コロナウイルスの状況がそれまでに解決されるという確実性はない」と結論付けて中止を決めた。
奈良DXアソシエーション(NDXA)のメンバーは、予定されていたホール諸島ムリロ環礁へのV6J IOTA DXペディションを少なくとも来年以降まで延期した。「我々は伝搬がより良くなることを願っているし、新型コロナウイルスの拡散がすぐに停止することを願っている」と述べている。
イギリスでは、Wythall Radio Clubが3月15日に予定していたハムフェストの中止を決定した。「我々は責任あるクラブとして、予想される400人以上の入場者と出展者に対しCOVID-19ウイルスの拡散についての不確定要素によるリスクを最小限に抑えるため、この措置を講じた」とクラブ関係者は述べている。
Alex Gromme氏(5B4ALX)は、新型コロナウイルスの発生により、3月18日から4月2日までタラワ(西キリバス)で行う予定だったT30ET DXペディションを延期した。キリバス共和国の保健省が同氏に「キリバスに入国するための医学的な承認を得る前に、ソロモン諸島のホニアラで14日間検疫する必要がある」と伝えたことが理由だ。同氏は新型コロナウイルスの状況がそれまでに解決されていると仮定して、2020年10月にこのDXペディションを実現したいと考えている。
新型コロナウイルスの発生に伴い、米領サモアへの入国者には旅行制限が課せられた。そのため、スウェインズ島 W8S DXペディションのオーガナイザーはペディションの延期を決定した。チームメンバーはハワイでの14日間の強制隔離に対応できなかった。(ARRLニュース3月6日 ※許可を受けて抄訳/(C)ARRL)
●関連リンク:Coronavirus Fears Spur Cancellation, Postponement of Some Ham Radio Events(ARRL NEWS)
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