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<会員数は前年比154名の減少、女性会員増加、QSL転送枚数は国内・外国向け共に減少>JARLの最新「年齢層別会員構成」「QSLカード転送処理枚数」などが判明

一般社団法人 日本アマチュア無線連盟(JARL)は、令和元年度(2019年4月1日~2020年3月31日)の事業報告を作成し、理事や社員など同連盟の関係者に配布した。その中で公表された2020年3月7日現在のJARL会員数と年齢層別の構成、男女比、無線従事者資格別分布、QSLカード転送枚数などを紹介する。

 

 

 

 JARLが作成した資料「令和元年度事業報告」によると、2020年3月7日現在のJARL会員数は「正員」が55,901名(昨年同期は56,032名)、「社団会員」が1,412名(同1,425名)、「家族会員」が1,341名(同1,421名)、「准員」が6,560名(同6,490名)の合計65,214名となっている。これは1年前の2019年3月7日現在の合計数と比較して154名の減少だが前年同期(587名減少)よりも減少幅は縮小している。

 

 

◆年齢層別会員構成
 正員と家族会員の年齢層別会員構成は「5歳刻み」でグラフ化したものが掲載されている。

 

JARLの「令和元年度事業報告」に掲載されている2020年3月7日現在の正員と家族会員の年齢構成(※グラフを見やすくするため、画像加工を施しています)

 

 最も多い正員は66~70歳の10,786名。次いで61~65歳(9,664名)、56~60歳(8,788名)、71~75歳(8,154名)と続く。全体的に46歳以上から85歳に正員が集中し、40歳以下は合算してもわずか3.1%(1,728名=50名減少)に過ぎない。70歳以上が27.8%(15,529名=前年よりも1,744名増加)も存在するのとは対照的だ。

 

 下のグラフは今回発表された正員の年齢層別構成と、1年前(2019年3月7日現在)、2年前(2018年3月7日現在)、3年前(2017年3月7日現在)および4年前(2016年3月7日現在)のデータを比較してみたものだ。この5年間で増加が顕著なのは71~75歳、76~80歳、81~85歳の各年齢層だ。一方で51~55歳や46~50歳、66~70歳は大きく減少していることがわかる。5歳刻みで発表されていることの影響もある程度考えられる。

 

 また「お試し入会キャンペーン」が実施されている25歳以下は、2019年との比較では15歳以下、16~20歳、21~25歳のいずれも若干減少しているが、キャンペーン開始前の2016年3月7日現在と比較すると、対象の各年齢層で増加している(15歳以下=120%、16~20歳=161%、21~25歳=156%)ことがわかり、26~30歳の区分でも117%の増加となっていることから、一定の効果があるといえるだろう。

 

2020年3月7日現在の正員年齢層別構成と、1年前・2年前・3年前・4年前の同データを比較したグラフ(hamlife.jp作成)

 

 

◆会員数増減グラフ
 平成24(2012)年3月から令和2(2020)年3月までの会員数増減グラフが掲載されている。正員・社団会員・家族会員・准員の総計は、平成27(2015)年頃までは急激な右肩下がりが続いていたが、その後は減少に一定の歯止めがかかり、横ばいに近くなった。平成30(2018)年に入った付近から再び減少したものの、令和元(2019)年5月頃からは横ばいから若干増加に転じる月も見られる。

 

JARLの「令和元年度事業報告」に掲載されている会員数増減グラフ

 

 

◆男女比、エリア別会員数
 正員、家族会員、准員を合算した「男女比」は、男子が61,622名で全体の96.6%。女性は2,180名で3.4%と、ここ数年の比率はまったく変化していない。昨年は男子、女子とも総数で減少していたが、今回は女子が19名の増加に転じた。

 

JARLの「令和元年度事業報告」に掲載されている会員男女別構成

 

 エリア別会員数は下記の通り。多くのエリアが減少する中、唯一3エリア(関西地方本部)は2年連続で増加。また四国と東北も増加に転じた。

 

JARLの「令和元年度事業報告」に掲載されているエリア別会員数

 

 

◆無線従事者資格別分布
 正員と家族会員を「無線従事者資格別」で見てみると、昨年度と同様、多い順に4アマ→3アマ→2アマ→1アマ→1・2総通→3総通→1・2陸技→航空通となる(不詳者を除く)。4アマの割合は年々減少し今回は32.1%(前年度は32.7%)に。一方で1アマは0.3%、2アマは0.1%、3アマは0.3%それぞれ増加した。

 

JARLの「令和元年度事業報告」に掲載されている無線従事者資格別分布

 

 

◆QSL・SWLカード転送状況
 この1年間にJARL QSLビューローが取り扱った、QSL・SWLカードの転送状況を見てみよう。年間の処理枚数は949万1,360枚で、昨年度よりも3.0%(29万4,830枚)の減少となっている。このうち国内転送枚数は7万4,442枚(0.9%)の小幅減少だったが、前年度は10.3%の増加だった外国転送枚数が一転、今回は20万9,555枚(15.6%)の大幅減少となった。海外QSOにFT8などのデジタルモードが依然人気を集めているが、電子QSLやLoTWなど紙のカード交換を伴わない形式に移行している表れだろうか?

 

JARLの「令和元年度事業報告」に掲載されているQSL・SWLカード転送状況

 

 

◆JARL NEWS発送状況
 最後にJARL NEWSの発送状況を見てみよう。発行月平均で44,782部が各会員へ発送されていることがわかる。昨年度から1,386部の減少となった。
 なお3月31日現在で「コールサイン@jarl.com」のE-mail転送サービスの利用者は28,009名(前年比で484名の増加)、毎月5日と20日に送信される「JARLメールマガジン」の配信数は29,246件(前年比で531件の増加)であることが公表された。

 

 E-mail転送やメールマガジンの購読者はインターネットを日常的に利用していると推測できる一方、高齢の会員は現在も年4回郵送されてくるJARL NEWSを連盟情報を知る手段にしていると考えられる。

 

JARL NEWSの発送状況とE-mail転送サービス、JARLメールマガジンの購読者数

 

 なお、ここで紹介したデータが掲載されているJARLの「令和元年度事業報告」は、現時点では一般会員向けには公開されていない。

 

 

 

●関連リンク:JARL Web

 

 

 

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