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【芸能人のQSLカード紹介 第5弾】<サイレントキーの半年前に交信>俳優・藤村有弘さん(JH1BAN/JR2BAN)のQSLカード

1950年代半ばから1980年代初めまでテレビや映画で大活躍した俳優、藤村有弘さん。怪しげな外国語を駆使する軽妙な語り口が人気を呼び、お茶の間では「バンサ」のニックネームで親しまれていた。そんな藤村さんの趣味がアマチュア無線。コールサインは東京の自宅が“JH1BAN”、固定局を開設した静岡県石廊崎(賀茂郡南伊豆町)の別荘からは“JR2BAN”でDX QSOを楽しんでいたという。藤村さんは1982年に48歳の若さで急逝したが、その約半年前に21MHz帯でJR2BANと交信したハムがいた。後日ビューロー経由で送られてきたという貴重なQSLカードを、タモリ(JA6CSH)、沖田浩之(JI1TQE)、子門真人(JI1KLK)、須藤典子(JA1CYA)に次ぐ“芸能人のQSLカード第5弾”として紹介しよう。

 

 

KWM-2Aなどが置かれた石廊崎のシャックでくつろぐ藤村さん(QSLカードより)

 

 藤村有弘(ふじむら ありひろ)さんは1934(昭和9)年3月生まれ。俳優、コメディアン、声優として1950年代半ばからテレビや映画などで活躍。ハナ肇とクレージーキャッツやザ・ドリフターズとは映画シリーズで何度も共演、NHKテレビで1964年から放送された人形劇「ひょっこりひょうたん島」では大統領のドン・ガバチョの声を担当したのを覚えているOM諸氏も多いことだろう。

 

 1950(昭和25)年頃からラジオいじりを始めた藤村さんは、1959(昭和34)年に渡米した際に、たまたま立ち寄ったヘンリーラジオの店頭で、ハリクラフターの受信機から流れるアマチュア無線の交信を偶然キャッチ。これでハムに興味を持ち、翌年、再渡米した際にその受信機を購入。仕事の合間に勉強を重ねてアマチュア無線技士の資格を取得、JH1BANのコールサインで開局したという。開局直後、交信中に「お前の電波は汚い」と言われ、悔しくて翌日の飛行機でハワイに渡り、コリンズのリグを買って帰ってきたというエピソードもあるそうだ。(参考文献:CQ出版社「ハムの世界 電波にかける情熱」金子俊夫/著、昭和47年刊行)

 

 伊豆・石廊崎の別荘にはコリンズのKWM-2AやドレークのR-4Cといった高級機と、タワー上にTH6DXXなどが装備され、仕事の合間にここを訪れてはDX QSOをするのが楽しみだったという。この別荘の全景は、「CQ ham radio」誌1971年3月号の表紙でも紹介されている。

 

月刊誌「CQ ham radio」1971年3月号表紙。藤村有弘さんの石廊崎の別荘全景が映っている

 

 今回紹介するのは、石廊崎の固定局「JR2BAN」のQSLカードだ。切手面は半分のスペースを使って赤・黒・白の文字で「JR2BAN MINAMI-IZU JAPAN」と入っている。リポート欄には、KWM-2Aなどが置かれたシャックでくつろぐ藤村さんのスナップ写真が印刷されている。

 

 

JR2BANのQSLカード。切手面は半分のスペースを使って赤・黒・白の文字で「JR2BAN MINAMI-IZU JAPAN」と入っている

リポート欄には、藤村さんのスナップ写真が印刷。右下にはご本人の直筆サインも見られる

 

 39年前の夏、藤村さんと交信し、大切に保存していたQSLカードの画像を提供してくれたのは、神奈川県川崎市のJA8LWU/1 樺澤さん。交信当時の思い出を次のように語ってくれた。

 

『今から39年前の1981年7月6日、バンサこと藤村有弘さんと21MHz帯SSBで交信しました。当時札幌市に住む学生だった私は、バンド内をワッチ中に“CQ DX”を出しているJR2BAN 藤村さんを見つけ、DX局が呼んでいないのを確認してから、興奮を抑えながら呼び掛けてみました。

 

 何故なら彼は、子供のころに皆見ていた「ひょっこりひょうたん島」の大統領、ドン・ガバチョだったからです。緊張の中、すぐに応答があり、「いつもテレビで見ていました」と伝えてQSOが始まりました。

 

 札幌~伊豆のコンディションも良かったので、いつものファーストQSOよりも長く、楽しい会話をした記憶があります。また、ローカルのOMのように気さくに「シャックに遊びにいらしてください」とのお誘いをいただきました。藤村さんの石廊崎にある別荘は、CQ誌で見た記憶がありましたから、コリンズが並ぶシャックや大型のアンテナをぜひ見学に行きたいと思いました。

 

 しかし、ビューローからQSLカードが届いた感激もつかの間、藤村さんの突然の訃報がテレビから流れたため、残念ながらアイボールは叶いませんでした…。

 

 余談ですが、私は現在仕事の関係で神奈川県川崎市に住んでいます。昨年、偶然にも「ひょっこりひょうたん島」で人形美術と操演を担当していた人形劇団の「ひとみ座」が川崎市にあることをポスターで知り、“そういえばドン・ガバチョとQSOしたな”と思い出し、引越し荷物の段ボール箱からQSLカードをようやく見つけた次第です』

 

--貴重なQSLカードの画像とエピソードを投稿いただきました樺澤さんにお礼申し上げます(hamlife.jp)

 

 

芸能人のQSLカードに関する記事はこちらにも掲載!!
<直筆サイン&似顔絵入り>JA6CSH・タモリ(森田一義氏)と6mで交信したハムがいた!! 家宝になった「QSLカード」を公開

 

 

<コールブックの住所に出したSASEに返信が!!>1980年代のアイドル的な存在、沖田浩之さん「JI1TQE」の直筆サイン入りQSLカード

 

 

「およげ!たいやきくん」の歌手、子門真人(JI1KLK)と交信して届いた直筆QSLカード

 

 

元祖「ハムのアイドル」、須藤典子さん(JA1CYA)から届いたQSLカード

 

 

 

【募集! 有名人&著名人ハムのQSLカードを見せてください】

 

 アマチュア無線技士の資格を持つ芸能人、有名人は多い。親がハムだったり、兄弟がハムだったり、単純に趣味で…と、理由はさまざまだが、テレビでよく見る人物が実はアマチュア無線技士の有資格者だったりするのは楽しい。

 

 歌手の今井美樹(JE6FCM)は、実家が電気店を営んでいたことからハムの免許を取得したらしい。えなりかずき(7L4UPM)は両親共々アクティブなハムで小学生のころに資格を取得。さらに大村 崑(JH3AHQ)、サンプラザ中野くん(JI1SYF)、辻 仁成(JA8PGZ)、優木まおみ(JM6CRT)、藤岡 弘、(JQ1QFC)、柳家小ゑん(JR1MZM)などもハムだ。また芸能界以外ではマンガ家のさくらももこ氏(元JI2EIT=サイレントキー)、ジャーナリストの柳澤秀夫氏(JA7JJN)、SF作家の野尻抱介氏(JQ2OYC)などもいる。また国会議員や県知事などにも多数のアマチュア無線家が存在するようだ。

 

 芸能人、著名人のアマチュア無線家のQSLカードをお持ちのハムはぜひhamlife.jpへご連絡を。もちろん、芸能人ご本人やそのご家族、所属事務所からの連絡も歓迎だ。連絡は電子メールで「joho@hamlife.jp」宛て(採否と掲載時期についてはご一任をお願いします)。

 

 

 

●関連リンク:
・藤村有弘(Wikipedia)
・ひょっこりひょうたん島(人形劇団ひとみ座)

 

 

 

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