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<「JOTA 2022」でスカウト219人がアマチュア無線を交信体験>ボーイスカウト日本連盟が全国5か所に開設した「臨時体験局」の運用リポート

アマチュア無線を通じてスカウトが知識と友情を深め合う公式国際行事「JOTA 2022(ジャンボリー・オン・ジ・エア 2022)」が、2022年10月14~16日に全世界で開催された。この行事に合わせ、公益社団法人 ボーイスカウト日本連盟は10月15・16日の両日、全国5か所にアマチュア無線の臨時体験局(東京:8J1JOTA、愛知:8J2JOTA/2、大阪:8J3JOTA/3、鳥取:8J4JOTA/4、東京サテライト会場:8J1YAM)を開設、合計219名のスカウトがアマチュア無線の交信を体験した。その詳しい運用リポートが関係者から届いたので紹介しよう。

 

 

「JOTA-JOTI2022」の大会ロゴマーク

 

 

 10月15日から16日まで ボーイスカウトのアマチュア無線プログラムの一つである「ジャンボリー・オン・ジ・エア(JOTA)」に参加する目的のイベントとして、ボーイスカウト日本連盟(東京都杉並区)に設置された「JOTA-JOTI Plaza2022」に 昨年と同じく体験局と特設局として8J1JOTAを設置し、スカウト及び指導者に体験運用を実施しました。また本年は、鳥取会場 8J4JOTA/4(鳥取市)と東京サテライト会場 8JAYAM(JARD体験局、東京都豊島区)が追加され、昨年に引き続き愛知会場(北名古屋市)に8J2JOTA/2、大阪会場(池田市)に8J3JOTA/3が開設されました。

 

 ジャンボリー・オン・ジ・エア(JOTA)は、世界スカウト機構が主催する公式国際行事で、スカウトがアマチュア無線行事に参加し、電波を通じて国内各地や外国のスカウト仲間と交信し、お互いを理解し、知識と友情を深めることを目的とします。
 1957年にイギリスで行われた「第9回世界ジャンボリー(スカウティング50周年記念ジュビリージャンボリー)」でアマチュア無線のプログラムが提供されたのが始まりです。世界共通で毎年10月の第3金曜日~日曜日の72時間運用されます。

 

 体験局は、ワイヤレスIoT人材育成を目的に2020年4月に省令改正、告示等が行われ、有資格者の指揮下で、資格を持たない人がアマチュア無線の体験交信を行うことができる無線局を開設できるとした制度です。すでに多くの局が体験局を設置し体験運用を各地域で行われております。

 

東京会場での体験局運用風景

鳥取会場での学習風景

 

 各会場の共通事項として、本年も昨年に引き続き、新型コロナの感染症防止のため事前申し込みで人数を調整し、時間を区切ってグループ分けを行い、室内が密にならないように、入り口での検温、マスク着用、手洗いの徹底を行い実施。5会場同時に同じプログラムが実施されました。各会場の体験運用は下記の通りで、体験者の合計は219名でした。

 

【東京会場 8J1JOTA】10/15:13名、10/16:59名 合計:72名、交信局数:284局

8J1JOTAのQSLカード

 

【愛知会場 8J2JOTA/2】10/15:5名、10/16:23名 合計:28名、交信局数:662局

8J2JOTAのQSLカード

 

【大阪会場 8J3JOTA/3】10/15:20名、10/16: 60名 合計:80名、交信局数:55局

8J3JOTAのQSLカード

 

【鳥取会場 8J4JOTA/4】10/15:10名、10/16:7名 合計:17名、交信局数:295局

8J4JOTAのQSLカード

 

【東京サテライト会場 8J1YAM (JARD)】10/15:6名、10/16:16名 合計:22名、交信局数:88局

8J1YAMのQSLカード

 

 

 イベントのプログラムは各会場とも共通で120分で構成されています。受付を済ませた後 モールス符号の体験、アマチュア無線の学習(身近に使われている電波や通信方法)があり、その後に体験局の運用を行いました。

 

 参加者が覚えたばかりのモールス符号で自分の名前を打鍵、これに「〇〇くん、△△さんですね」と返事をしてあげると、自分のモールス符号が通じたことに大喜びでした。
 昨年、大阪会場に導入された、PCでモールスを解読できるソフト(池田市民無線クラブのメンバーの方が作成)で スカウトの子供たちが打鍵できる機器も各会場で実施しました。

 

東京サテライト会場でのモールス体験風景

 

 その後、アマチュア無線や電波について紹介し、ビデオをみてアマチュア無線について勉強し、これから行う体験局の際の注意することを説明しました。

 

 学習の次は体験局です。知らない人との交信で大変緊張しておりますので、ここで堅苦しいことではなく、緊張感を解いてあげる場でもありました。今年もできる限り各会場のスカウト同士が交信できるようにスケジュールも直前まで調整を行いました。

 

 緊張の面持ちで数名ごとに振り分けられた体験局の前に座り、体験局の担当から体験局の注意事項の説明を行い、無線機の前に1人ずつ座ります。 体験運用に使用するバンドやモードは各会場の指揮者により選択されました。スカウトの子供たちは、緊張の面持ちで皆さんスタートしますが、交信が進んで少し緊張が解けてくると、段々と声が弾んで交信をしておりました。
 交信の相手局はQ符号などを使用せず、普通にわかりやすい話し方で、質問をしながら対応していただけると話が弾むようです。特に同じ年代のスカウト同士だと共通の話題で話が弾んでいたグループもありました。

 

以下は各会場の報告です。

 

◆東京会場 8J1JOTA

 

・今年は3回目ですが、東京サテライト会場の設置に伴い、運営環境が異なったため過去2年間のカリキュラムの見直しを実施しました。

 

・遠方からの参加者も多数あり、以前にも増してラジオスカウティングへの理解がかなり広まってきていると実感しました。

 

・ 有資格者2名が、D-STARで、SA0UNX(スウェーデン ストックホルムの田原OM)と交信できました。

 

東京会場の学習風景

東京会場の運用風景

東京会場のスタッフ

 

 

◆愛知会場 8J2JOTA/2

 

・体験運用のスカウトは、無線運用を楽しみにしていたようで、自分の名前をしっかりと伝えるように和文通話表を用い、相手局に伝えておりました。

 

・D-STARで北海道函館市、北斗市のスカウトと交信した時は、「北海道の朝は5℃になる」と返信されて、「寒いんですね。同じ日本でも違うんだね」と、体験したスカウトの印象に強く残ったようです。

 

・モールス体験では 印字機を使用しその印字のテープがスカウトのお土産の一つになりました。

 

・スカウト同士の交信の際には、相手局のスカウトに「今日はお話ができて嬉しかったです。今度はジャンボリーで会ってお話ししたいですね」と伝えてておりこれまでは交流が難しかったスカウトとも繋がりが出来ました。

 

愛知会場のモールス体験風景

愛知会場の運用風景

愛知会場のスタッフ

 

 

◆大阪会場 8J3JOTA/3

 

・JOTAと同時に行われるJOTI (ジャンボリー オン ジ インターネット)も同一会場に初めて併設して実施しました。

 

・モールス体験においては、小学生低学年スカウトは名前のイニシャルなど、使用するアルファベットの文字数を2~3文字にすることでスムーズに体験が出来ました。

 

・今年は東京、名古屋、鳥取、東京サテライト会場をはじめ、多くのボーイスカウト体験局がD-Starを開設したことで離れた会場のスカウト同士が交信することでスカウト同士の交信の比率が上がりました。

 

・JOTA-JOTI PLAZA開催によりスカウトが年々無線交信に関心が高くなっていくことを感じられました。

 

大阪会場の運用風景

大阪会場の運用風景

大阪会場のスタッフ

 

 

◆鳥取会場 8J4JOTA/4

 

・JOTAにおいて中国地方では初めての特設局及び体験局の開設でした。

 

・参加者はプログラムに基づき 室内でモールス体験と電波についての説明を受けた後、体験局はロッジのベランダ(野外)で実施しました。

 

・緊張しているスカウトははじめは指揮者に指示されてもなかなかPTTを押して話せなかったものの交信を終わるころには、無線機から聞こえる音声にも慣れ交信の楽しさを感じ、2回目の交信にチャレンジするスカウトもおりました。

 

・スカウトの笑顔と会場横を流れる渓流の水音を打ち消す歓声で、予定していた体験プログラムはあっと言う間に終了してしまいました。

 

鳥取会場での運用風景

鳥取会場での運用風景

鳥取会場のスタッフ

 

 

◆東京サテライト会場 8J1YAM

 

・東京は3年目となり、サテライト会場として参加経験者向けにステップアップをめざしてサテライト会場とJARDのご協力のもと設置しました

 

・免許を持つスカウトはJARD講師の方からアマチュア無線のルールとマナーを学んだ上で、体験するスカウトと一緒に交信を楽しみました。

 

・最初の自己紹介では緊張して言葉につまる事もありましたが、会話が進むにつれ、スカウト同士で活動の相談や将来の話で盛り上がりました。

 

・各JOTA-JOTIプラザ、全国のスカウト参加局と時間枠いっぱい交信し、体験スカウトからは「もっと続けたい。来年は免許を取って参加したい」との感想をいただきました。

 

東京サテライト会場の学習風景

東京サテライト会場の運用風景

東京サテライト会場のスタッフ

 

 

 ボーイスカウトには、専門的な技能を身に着けた証として、技能章と呼ばれる章が授与されます。アマチュア無線を使った技能章(無線通信章)もあり、取得条件として次の項目があります。この体験局を通して、ぜひアマチュア無線に興味を持っていただけばと願っております。

 

【参考】無線通信章 技能章
https://www.scout.or.jp/member/skill-musen-tsushin/

 

 今回のイベントに際しましては各団体及企業のご支援を賜りました。
・一般社団法人 日本アマチュア無線連盟(JARL)
 東京会場…JARL 東京都支部、埼玉県支部
 愛知会場…JARL 東海地方本部、愛知県支部、モリコロアマチュア無線クラブ
 大阪会場…JARL 関西地方本部、池田市民無線クラブ
・一般財団法人 日本アマチュア無線振興協会(JARD)
・アイコム株式会社
・日本ボーイスカウトアマチュア無線クラブ JA1YSS
・実施県連盟および地区:愛知連盟、大阪連盟 ほくせつ地区

 

 あわせて、体験局に応答していただきました国内外のアマチュア無線家の皆様、ならびにこの運用を見守っていただきました多くのアマチュア無線家の皆様に厚くお礼申し上げます。
 ボーイスカウトは今年 創立100周年を迎え 通年で特設局及び体験局を通年で開局しております。併せて8N100Sも各地から運用しておりますので、交信いただきますよう、宜しくお願いします。

 

ボーイスカウト日本連盟創立100周年「8N100S」のQSLカード

 

 

 

●関連リンク:JOTA-JOTI 2022(ボーイスカウト日本連盟)

 

 

 

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