JVCケンウッドは2023年5月19日、米国オハイオ州ジーニア市で開幕した世界最大級のアマチュア無線イベント「Hamvention(ハムベンション)2023」の会場で、D-STAR/APRS対応の新型ハンディ機「TH-D75A」を正式発表した。米国仕様で144/220/430MHz帯の3バンドに対応、D-STAR(DVモード)の2波同時受信も可能になり、ワイドバンド受信(広帯域受信)はFMモードのほかSSB/CW/AMモードも対応という。

「Hamvention2023」会場で初お披露目された、JVCケンウッドの新型ハンディ機(米国仕様)「TH-D75A」(参加者提供写真)
参加者によると「Hamvention2023」の同社ブースには、TH-D75Aのモックアップがアクリルショーケース内の回転する台に収められ、周囲には説明パネル類も配置されているが、詳しいスペックや価格は公表されていない。
現地スタッフの説明では、米国での発売開始は2023年末以降になりそうとのこと。また日本国内向け仕様(型番は「TH-D75」か?)のお披露目は、8月に東京で開催される「ハムフェア2023」になるのではないか、という話だったという。

TH-D75Aのフロントパネルと上面、側面(下記関連リンクの「TH-D75スペシャルデモサイト」で、360度回転可能なCG画像を見ることができる)
TH-D75Aは、2020年末で生産終了した「TH-D74A(日本での機種名はTH-D74)」と同等の機能を備え、さらにいくつかの新機能(D-STAR DVモードの2波同時受信、リフレクター ターミナルモード搭載、デジピータ機能、USB Type-C端子)も装備している模様。
ブース内には「Versatile and Flexible Radio Returns with a New Look and Soaring Functions That’ll Thrill Amateur Radio Enthusiasts.(多機能でフレキシブルな無線機が、装いも新たな外観とアマチュア無線愛好家の心を揺さぶる機能を搭載して帰ってきた)」という掲示もあった。
特徴を記載した説明パネルの内容と日本語機械翻訳は下記の通り。
新トライバンダー TH-D75A
144/220/430MHz トライバンダー
・APRSプロトコル準拠 – GPSの位置情報とメッセージをリアルタイムに交換することができる
・D-STARのDV同時受信モード -D-STARネットワーク上で音声やデジタルデータを転送するのに適している
・D-STARリフレクターにアクセスするためのリフレクターターミナルモード
・USB Type-Cによるデータ転送と充電に対応
・受信データを送信するデジピータ・ステーション内蔵
・GPSユニット内蔵
・見やすい反射型カラーTFTディスプレイ
・コールサイン読み出し
・タフで堅牢なボディ – IP54/55規格に対応
・ワイドバンドおよびマルチモード受信に対応
・快適な受信を実現するIFフィルター内蔵(SSB/CW)
・DSPによる音声処理と定評のある、ケンウッド独自の音質チューニング
・Bluetooth、microSD/SDHCメモリーカードスロット搭載でPCとの連携も自由自在
Official Kenwood Announcement of the new Flagship Kenwood TH-D75A HT at Hamvention 2023(YouTube)
●関連リンク:
・TH-D75 スペシャルデモサイト(Kenwood USA)
・Hamvention 2023公式サイト
・Amateur Radios(Kenwood USA)
・生産完了品 TH-D74(JVCケンウッド)
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