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<この1年で会員は1,183名減少、QSLカード転送遅延はどうなった?>JARLの令和5年度末「年齢層別会員構成」「QSLカード転送処理枚数」などが判明

一般社団法人 日本アマチュア無線連盟(JARL)は今年4月、令和5年度(2023年4月1日~2024年3月31日)の事業報告を作成し、理事や社員など同連盟の関係者に配布した。その中で公表された2024年3月7日現在のJARL会員数と年齢層別の構成、男女比、無線従事者資格別分布、QSLカード転送枚数などを紹介する。

 

 

 

 JARLが4月に作成した資料「令和5年度事業報告」によると、2024年3月7日現在のJARL会員数は「正員」が50,948名(前年同期は53,089名)、「社団会員」が1,288名(同1,334名)、「家族会員」が1,018名(同1,098名)、「准員」が11,481名(同10,397名)の合計64,735名となっている。これは前年同期(2023年3月7日現在)の合計数(65,918名)と比較して1,183名減り、2年連続でJARL会員は減少した。前年同期の会員減少数(2022年3月7日現在との比較)は158名だったので、減少傾向は拡大している。

 

 

◆年齢層別会員構成
 正員と家族会員の年齢層別会員構成は「5歳刻み」でグラフ化したものが掲載されている。

 

JARLの「令和5年度事業報告」に掲載されている2024年3月7日現在の正員と家族会員の年齢構成(※グラフを見やすくするため、画像加工などを施しています)

 

 最も多い正員は71~75歳の9,696名。それに続くのは66~70歳(9,665名)。さらに61~65歳(9,181名)、56~60歳(6,563名)と続く。下記グラフの通り、全体的に76歳以上では増加する一方、75歳以下は各年齢とも減少しており、特に56~60歳の減少が著しい。また40歳以下は合算してもわずか2.5%(1,302名)に過ぎず、前年同期より159名減少している。一方で71歳以上の会員は448名増加し18,649名と全体の36.6%となった。

 

2024年3月7日現在の正員年齢層別構成と、2023年3月7日現在のデータとの増減比較(hamlife.jp作成)

 

 

 下のグラフは今回発表された正員の年齢層別構成と、1年前(2023年3月7日現在)、2年前(2022年3月7日現在)、3年前(2021年3月7日現在)、4年前(2020年3月7日現在)、5年前(2019年3月7日現在)、6年前(2018年3月7日現在)、7年前(2017年3月7日現在)および8年前(2016年3月7日現在)のデータを比較してみたものだ。

 

 5歳刻みで発表されている影響も考えられるが、この8年間で76歳以上の会員数は増加する一方で71~75歳は減少に転じている。また70歳以下の全年代では減少傾向となり、特に46~50歳、51~55歳、56~60歳は大きく減っている状況が読み取れる。

 

 また「お試し入会キャンペーン」が実施されている25歳以下は、2021年以降で見てみると、2022年に15歳以下と21~25歳で若干の増加があったものの、それ以降は減少している。ただし同キャンペーン開始前の2016年3月7日時点と今回発表の2024年3月7日時点を比較してみると、16~20歳と21~25歳で増加し、さらに26~30歳の区分でも増加しているので、このキャンペーンは一定の効果があったと考えられる。

 

2024年3月7日現在の正員年齢層別構成と、1年前・2年前・3年前・4年前・5年前・6年前・7年前・8年前の同データを比較したグラフ。折れ線グラフは2023年3月7日現在のデータとの増減比較(hamlife.jp作成)

 

 

◆会員数増減グラフ
 平成24(2012)年3月から令和6(2024)年3月までの “ざっくりとした” 会員数増減グラフが掲載されているので紹介しよう。
 正員・社団会員・家族会員・准員の総計は、平成27(2015)年頃までは急激な右肩下がりが続いていたが、その後は減少に一定の歯止めがかかり、横ばいに近くなった。平成30(2018)年に入った付近から再び減少したものの、令和2(2020)年5月頃から増加に転じ、令和4(2022)年秋頃まで増加傾向が続いていたが、ここに来て再び大きく減少しているのがわかる。

 

 なお、平成25(2013)年と令和4(2022)年、令和6年(2023)に正員数が大きく減り、准員数が急増したのは、JARLが “会員台帳整備” を行ったことによるものだ。JARLは定款で正員要件を「電波法に規定するアマチュア局の免許を有する者」と定めており、総務省の「無線局等情報検索」サイトなどで会員のアマチュア無線局情報を確認、有効な局免許が確認できなかった会員にハガキを送り、返信がないなど免許の確認ができなかった場合は定款の規定(局免許を失った場合は準員にする)に基づいて准員に移行する措置を行っている。

 

JARLの「令和5年度事業報告」に掲載されている会員数増減グラフ

 

 

◆男女比、エリア別会員数
 正員、家族会員、准員を合算した「男女比」は、男子が61,459名で全体の96.9%。女子は1,988名で3.1%。今回は男女とも前年度よりも減少したが、男女の構成比率は前年度と変わらない。また前年度は女子の増減率がマイナス2.4%(50名減少)と大きかったが、今回はマイナス1.9%(38名減少)となっている。

 

JARLの「令和5年度事業報告」に掲載されている会員男女別構成

 

 エリア別会員数は下記の通り。前年度は関東、九州、信越の3地域で会員数が増加したが、今回は全エリアとも減少している。会員数に占める退会者数の割合が大きかった支部は北海道(3.1%)、東北(2.7%)、関西(2.2%)の順だった。

 

JARLの「令和5年度事業報告」に掲載されているエリア別会員数

 

 

◆無線従事者資格別分布
 正員と家族会員を「無線従事者資格別」で見てみると、昨年度までと同様、多い順に4アマ→3アマ→2アマ→1アマ→1・2総通→3総通→1・2陸技→航空通となる(不詳者を除く)。4アマの割合は年々減少し今回は27.7%(前年度は28.9%)に。一方で3アマの割合は26.8%(前年度は26.7%)に微増。2アマの割合は21.8%(前年度は21.3%)とこちらも増加している。増減率では4アマ(マイナス8%)、航空通(マイナス5.4%)、3アマ(マイナス3.7%)などの減少が大きく、その反対に1アマ、2アマ、1・2総通は増減率のマイナス幅が小さい。このことから “上級資格者ほどJARLを退会しない傾向” があると言えそうだ。

 

JARLの「令和5年度事業報告」に掲載されている無線従事者資格別分布

 

 

◆QSL・SWLカード転送状況
 この1年間にJARL QSLビューローが取り扱った、QSL・SWLカードの転送状況を見てみよう。年間の処理枚数は975万9,387枚で、昨年度よりも1.1%(103,634枚)増加している。このうち国内転送枚数は838万2,228枚で、昨年度よりも5.3%増となった。
 外国転送枚数は68万9,868枚と昨年度よりも42万3,397枚(マイナス38.0%)の大幅減少となった。外国転送枚数の実績があるのは7月と3月のみで、その他の月は「0」となっている。これは国内向けの転送を優先し、外国局向けのQSL転送作業は年2回しか行っていないということだろうか?

 

JARLの「令和5年度事業報告」に掲載されているQSL・SWLカード転送状況

 

 なお、このデータは “QSLビューローが当月転送作業を行った枚数” で、会員や海外局からビューローへ到着したカードの枚数ではない。2020年春のコロナ禍以降、アマチュア無線家の「おうちで無線」という風潮とFT8のブームにより、2020年夏にはRadio JARL.comで「わずか半月で50万枚もの転送用QSLカードがビューローに届いた」といった報告があったが、その後も月間100万~120万枚が届いたという。

 

 2024年のJARL発表によると、島根のQSLビューローには約500万枚のカードが滞留しているという。一方でQSLビューロー月間処理枚数の実績は70万枚程度だ。そのため、会員が国内局向けの転送QSLをビューローに送ると、相手の会員局のもとへ届くまでに10~12か月かかっている(2024年春現在)。こうしたことから、JARLでは2023年11月と2024年4月に「QSLカードの発行枚数見直し」を会員に呼び掛けており、2024年3月時点での月間到着枚数は55万枚程度になり、滞留は徐々に減っているという。

 

QSLビューローにおける、2023年と2024年の月間到着枚数の比較(hamlife.jp 2024年4月4日記事より)。現在の滞留分が500万枚、月間の処理能力が70万枚とした場合、転送遅延解消には約3年かかる計算になる

 

 

◆JARL NEWS発送状況
 最後に機関誌「JARL NEWS」の発送状況を見てみよう。発行月平均で45,249部が各会員へ発送されていることがわかる。年度合計の前年比で947部の減少となった。
 なお3月31日現在で「コールサイン@jarl.com」のE-mail転送サービスの利用者は30,325名(前年比で242名の増加)、毎月5日と20日に送信される「JARLメールマガジン」の配信数は32,658件(前年比で284件の増加)であることが公表された。

 

 会員のほぼ半数が、E-mail転送やメールマガジンの購読などインターネットを日常的に利用していると推測できる一方、高齢の会員は現在も年4回郵送されてくるJARL NEWSを連盟情報を知る手段にしていると考えられる。

 

JARLの「令和5年度事業報告」に掲載されているJARL NEWSの発送状況とE-mail転送サービス、JARLメールマガジンの購読者数

 

 ここで紹介したデータが掲載されているJARLの「令和5年度事業報告」は、現時点では一般会員向けには公開されていない。
 なお一部のデータは、第13回定時社員総会の報告事項「令和5年度事業報告」のPDFにも掲載され会員限定で公開されているが、これには年齢層別会員構成や会員数増減グラフなどは掲載されていない。

 

 

こちらの記事も参考に↓(2024年4月4日掲載)
<「引き続き “発行枚数見直し” にご協力を」と呼び掛け>JARLが「QSLカード転送遅延が改善しつつある」と会員へ現状報告

 

 

 

●関連リンク:
・JARL Web
・局免許が確認できない会員の調査と准員移行措置について(JARL Web)
・転送作業の様子をリポート!QSLビューロー(島根県)訪問 PDF(JARL Web/JARL NEWS特集&企画ダイジェスト)

 

 

 

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