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【ハムフェア2024】<hamlife.jpスタッフが会場で見つけたリポート1>無線系YouTuberから日本初のデジタルモード「M17」無線機(申請中)まで

初めての会場として東京都江東区の有明GYM-EXで開催された、国内最大のアマチュア無線界の祭典「第46回アマチュア無線フェスティバル(ハムフェア2024)」。既報(2024年8月25日記事)のとおり2024年8月24日(土)と8月25日(日)の2日間で、45,000名もの来場者で賑わった。hamlife.jpスタッフが、活気あふれる会場で見つけた“気になったモノ&人&光景”のあれこれをピックアップして紹介する恒例の企画。その第1弾をお届けしよう。

 

 

 

 

 村松さん(JR1LKL)が紹介してくれたのは、アマチュア無線のデジタル方式の1つ「M17」対応のトランシーバー。

 

 アマチュア無線のデジタル方式には馴染みのあるD-STARやC4FMなどがあるが、「M17」はポーランドのWojciech Kaczmarski氏(SP5WWP)が率いるグループによって開発されたプロトコルでデジタル信号をFM変調に乗せて伝送する。オープンソースとして提供されている。

 

 今回、米国のショップから「M17」対応のトランシーバーを入手し、日本で初めての運用を試みようとしているそうだ。購入するためショップへ連絡し「日本で使用したい」と伝えたところ驚かれたと話してくれた。

 

 現在、一般財団法人 日本アマチュア無線振興協会(JARD)へ基本保証の申請中だということだった。

 

 

 

 

 

 

 台湾のメーカー(オーナーは日本人の無線家)が開発・製造したタッチパネル式のデジタルSWR/パワー計「RDM-3K」は、国内初出品の製品で代理店を探しているという。

 

 機械式のクロスメーターと同様に、測定した出力電力と反射電力を「針」で表示することはもちろん、出力電力と反射電力、SWR値をそれぞれデジタルで表示することもできる。

 

 パワーレンジは30/300/1500/3000W、SWR測定範囲は1.00~9.99、DC13.8Vで動作する。サイズは150W×110H×95Dmm(コネクタ含む)で重量は900g。画面の明るさを変えたり、針の速さの調整も可能ということだった。

 

 

 

 

 

 ハムフェア会場「有明GYM-EX」の入口近くでポータブル運用を行っていたのは、アマチュア無線の電子マガジン「月刊FBニュース」の連載「PHONEで楽しむQRP通信」を担当している斎藤さん(JE1ECF)。駅前QRVや小笠原諸島の父島からの移動運用も楽しんでいる方だ。

 

 アイコムのIC-705を使用し、50MHz帯SSBにQRP(5W)でオンエアー。アンテナはミズホ通信の50MHzから144MHzまで幅広くカバーするポケットダイポールだった。

 

 炎天下の中での運用だが、「そこそこ呼ばれていますよ(笑)」と話してくれた。

 

 

 

 

 

 NPO法人 日本アマチュア衛星通信協会(JAMSAT)のブースにいたのは、アマチュア無線衛星を製作したという学生のお2人。

 

 

 

 

 

 アイコム株式会社が創業60周年を記念して開発・設計したHF/50MHz帯トランシーバー「IC-7760」の世界初お披露目が、ハムフェア会場の同社ブースで日本時間の午前10時30分に行われた(2024年8月24日記事)。公開時間に合わせて、ブース前には黒山の人だかりができて、カウントダウンが始まったときの様子。同社もこれだけの人が “その瞬間” を見るために集まるとは思っていなかったようだ。期待の高さがうかがえる。

 

 

 

 

 

 ブースで見かけた秋山さん(JJ1MLQ)の力作は「背負子(しょいこ)」。無線機とHF(ダイポール)から10GHz帯(パラボラ)までのアンテナをバンドごとに取り付けて、総重量はなんと30kg。「アイコムのIC-905を導入したので、こんな装備になってしまいました(笑)」とのこと。毎年装備が進化(増殖?)しているので思わず目に止まってしまう。

 

 

 

 

 

 ヘルメットのてっぺんにコネクター用の穴を開けてアンテナを取り付けていたのは辻さん(JO2ADL)。昨年(2023年)のハムフェアではホイップアンテナだったが、今年はバイコニカルアンテナに変わっていた。

 

 

 

 

 

 1965(昭和40)年に製造された、江角電波研究所(東京都町田市)の50Mc帯AMトランシーバー「MR-8」を発見。当時はクリスタル1つで周波数は可変できない。受信は同社の定番「超再生式」という時代を感じる逸品だ。

 

 江角電波、通称 “エスミ” は、1960年代に携帯型のトランシーバーを何種類も製造・販売していた先駆的なメーカーだ。コイル交換式のVHF受信機もあったので当時を知る無線家も多いだろう。まさかエスミの製品にハムフェアで出会えるとは驚いた。

 

 

 

 

 

 

 JJ1YQF ラジオライフ無線クラブのブースでは、新刊ムック「ライセンスフリー無線完全ガイド Vol.9」の先行発売のため(2024年8月14日記事)、無線愛好家でYouTubeチャンネル「ももチャンネル! 」でもお馴染み、同誌のライターとして協力している “ももすけさん” と、表紙や記事面に登場している岐阜県在住の無線女子 “つむぎちゃん” が会場を訪れ、PRと来場者と親睦を深めていた。

 

 

 

 

 

 

 今回のハムフェアでは新しい取り組みが目白押しだったが、その1つがクラブコーナーの出展小間に新設された「ミニ小間(0.99m×0.99m)」だ。4組の申し込みがあり、実際のブースはご覧のようになった。これで4小間分の枠となる。なんとも窮屈そうだった。この1つで漫画家の「あびゅうきょ」こと、JH1EAF 安部さんがコミケさながらに同人誌を即売していた。

 

 

 

 

 

 2024年8月に行われたジャービス島DXペディション「N5J」で、チームで日本のパイロットを務めた里見さん(JH8JWF)(左)とリモートオペレーターのお一人である田沼さん(JN1THL)。N5Jのオリジナル缶バッジを配布していた。

 

 各バンド、各モードで積極的にサービスを行い10万QSOを達成。JAでは50MHz帯でも入感した。とくにデジタル文字通信「FT8」の新しいモード「SuperFoxモード」の導入でQSOレートが飛躍的に向上できたということだ。

 

「サイクル(太陽周期)25」のピークを迎える中で、珍エンティティーを手にしたDXerも多かっただろう。

 

 

 

 

 

 

 東京湾HMC・JG1KDZ・7M3NRBその仲間達のブースで頒布していた「Macでアマチュア無線を楽しもう!」。制作したJG8ACU/1局は「主に、RUMlogNGの設定と関連ソフトの設定について記載しました。JAでは隅に置かれなMacユーザーハムの手助けになればと思い記載しております」と話してくれた。

 

 中身はカラーコピーでプリントしたフルカラー印刷で、なかなかお金がかかっている冊子で、総ページ数は70ページ、1冊2,000円で頒布していた。

 

 

 

 

 

 ITジャーナリストとしてワイドショーなどで活躍する三上 洋さんは、昔「JO1B…」のコールサインを持っていた(現在は失効し、他局に再割り当て済み)アマチュア無線家で、ライセンスフリー無線の愛好家(せたがやV15)でもある。

 

 三上さんが最近上梓した書籍「深掘り! IT時事ニュース――読み方・基本が面白いほどよくわかる本」のサイン会を実施。40冊用意した新刊本はまたたく間に売れてしまった。

 

 

 

 

 

 懐かしい黒電話などダイヤル式の電話を展示して、実際に2台を繋いで会話ができるデモンストレーションを行っていた。平成や令和生まれには、ダイヤルを回すという行為自体が珍しいようで、アトラクションと化していた。

 

 

 

 

 

 こちらも初めての試みとして登場した「サテライトステージ」で、わっふる氏(JK3OTH)がファシリテーターを務め、パネラー4名を招いて「YouTuberスペシャルトークセッション」と題したパネルディスカッションを開催(2024年8月19日記事)。

 

 

 登壇したのは、左から実験大好き!MNLです氏(JH5MNL)、総長氏(JJ1XTG)、モチゴメクラブ・渡辺あゆ香氏(JS1YJC)、中村春香氏(JJ1ROE)とわっふる氏。ご覧のように多くの来場者が無線系YouTuberを一目見ようと、ステージに詰めかけた。

 

 

 

 

 

 

 オリジナル電鍵の製造・販売を行う「SUR工房」は、人気の「電鍵3兄弟」として、左から横振れ電鍵「CIR-45D」、縦振れ電鍵「CIR-70S」、新製品のシングルレバー・パドル「CIR-37S」をディズプレイしていた。精巧な作りで可愛い外観に愛用者も多い。思わずシャックに置きたくなる一品だ。

 

 

 

 

 

 ハムフェアで「程度の良いものをお手ごろに手に入れる」をモットーに、今回もお宝を山のように手にいれた、お宝ジャンクハンターの厨子さん(JA1KRY)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

●関連リンク:
・ハムフェア2024特別ページhamfair.jp
・ハムフェア2024インフォメーション(JARL Web)

 

 

 

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