アマチュア無線をはじめ、ライセンスフリー無線、業務無線用のアンテナと周辺機器の製造販売で知られるコメット株式会社は、8月24~25日に有明GYM-EXで開催された「ハムフェア2024」で5年ぶりにブースを出展、多数の参考出品や新製品を展示した。その内容を紹介しよう。
コメット株式会社は経営体制の変更から、業界団体の日本アマチュア無線機器工業会(JAIA)を一時退会(2024年5月に再加入)、東京で開催される「ハムフェア(アマチュア無線フェスティバル)」も2019年を最後に2回連続で(コロナ禍のため2020年と2021年のハムフェアは開催中止)出展を取り止めていたが、このほど開催された「ハムフェア2024」で5年ぶりにブース出展を行った。
では、同社ブースで初お披露目された参考出品や新製品の中から代表的なものを紹介していこう。
★V/UHFポータブル型無線機用リニアアンプ「CLA-705」(参考出品)
V/UHF帯の小型リニアアンプ。5W入力で40Wの出力が得られる。電源はDC13.8Vでアンテナ端子は入出力ともM型。受信アンプは内蔵されていないようだ。以前は144/430MHz帯のハンディ機・ポータブル機用の小型リニアアンプは複数のメーカーで発売されていたが、今はほとんど見なくなってしまった。同社は「注目度が高いので、市販に向けて準備を進めたい」と述べていた。詳細スペックは未公表。発売時期や価格は未定。
★大型SWRメーター「CM-1000」シリーズ(参考出品)
ブラックが基調で視認性に優れた大型アナログメーターを採用したSWRメーターが2種類登場。1つは1.8~200MHzで最大3kWまで測定できる「CM-1000 HP」。もう1つは140~525MHzで最大300Wまで測定できる「CM-1000 VU」。どちらもクロスメーター式で進行電力、反射電力、SWRが一目でわかる。発売時期や価格は未定。
★ネオジウム磁石ラバー基台(参考出品)
柔らかいシリコンラバー製の表皮で、内部に超強力なネオジウム磁石を入れた「マグネットラバー基台」を2種類参考出品。車のサイドガラスにも強力な磁力で両面から挟み込むことでアンテナが取り付けられるという。通常のマグネット基台として車の屋根などに取り付けることも可能。発売時期や価格は未定。
★汎用ラジアルリング(参考出品)
ラジアルが必要な垂直系アンテナのための「汎用ラジアル取り付けリング」を参考出品。発売はリングのみでラジアルエレメントは付属しない予定という。発売時期や価格は未定。
★PCBボード イン ハンディアンテナ(技術展示)
ハンディ機用のアンテナの内部に超小型基板を実装することで、さまざまな周波数に対応できるようになるという技術展示。
★75~130MHz受信用GPアンテナ「CFW-95W」(新製品)
FMラジオやVHF帯エアーバンドを高感度で受信可能なGPアンテナ。約75~130MHzをカバーするという。価格はオープン。
★430MHz帯7エレループ八木「HFJ-L77Y」(新製品)
簡単組み立てでフィールド運用に強い「HFJシリーズ」の新製品、430MHz帯7エレメントループ八木の「HFJ-L77Y」を初展示。保管と持ち運びに便利な「キャリーケース」も付いてくる。期間限定生産で価格はオープン(無線ショップによると19,000円前後らしい)。
★144/430MHz帯デュアルバンド八木「HFJ-2734Y」
簡単組み立てでフィールド運用に強い「HFJシリーズ」の新製品として、1つの給電部で144MHz帯は3エレ八木、430MHz帯は4エレ八木として動作する「HFJ-2734Y」を初展示。初回生産分のみ保管と持ち運びに便利な「豪華キャリーバッグ」が付いてくる。価格はオープン(無線ショップによると22,000円前後らしい)。
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●関連リンク:
・2024東京ハムフェアのご報告(コメット)
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