IARU Reg.3(国際アマチュア無線連合 第3地域)のHFバンドプラン委員会は2026年4月4日、7MHz帯(40mバンド)のバンドプランの改定案を公表した。その上で加盟する各国アマチュア無線団体に対し、検討の上で意見を寄せて欲しいとアナウンスしている。この改正案について、日本を代表して加盟している一般社団法人 日本アマチュア無線連盟(JARL)は「JARLでもこの改正案について、周波数委員会や国際問題検討委員会での検討を開始するとともに慎重に対応して参ります」と述べている。

IARU第3地域が公表した7MHz帯(40mバンド)バンドプランの改定案資料より
IARU第3地域の資料によると、7MHz帯のバンドプランは現在、IARU第1地域(ロシア、中東、ヨーロッパ、アフリカ等)、第2地域(北米、中米、南米、グリーンランド等)、第3地域(アジア、オセアニア等)で、特にデータ通信が使用する帯域区分で違いが生じている。

IARU各地域の現行7MHz帯バンドプラン。第3地域(R3)の狭帯域データ通信帯域(図の赤色部分)と広帯域データ通信(図の黄色部分)が第1地域(R1)、第2地域(R2)とは異なっている
今回の改正案は第3地域のバンドプランを一部修正し、他の地域との整合性を取ることを目的にしている。改正案の骨子は次のとおり(英語の原文を日本語機械翻訳)。
IARU第3地域の7MHz帯バンドプラン改正案
すべてのIARU地域における調和の実現、あるいは少なくともその改善を図るという意向に沿い、IARU第3地域の加盟団体に対し、他の大幅な世界的な変更を必要とすることなく、第1地域および第2地域と実質的に整合する、IARU第3地域向けの新しい40mバンドプランを承認するよう要請する。初期提案のおもな内容は以下の通り。

IARU第3地域の7MHz帯バンドプラン改正案(日本語に機械翻訳したもの)
①第3地域のデータ通信用のサブバンド(現行:7030~7040kHz)は7040~7050kHzへ移行し、7030~7040kHzはCWモード専用とする。
②第3地域の7040~7053kHzのデータ通信用サブバンドから音声モード(すなわちSSB)の運用を排除する。
③7053~7060kHzにおける音声モードの運用は、広帯域(3kHz未満)のデータ通信モードと共用とするが、この周波数帯域の音声モードの運用は避けることが推奨され、SSBはLSBにおけるダイヤル周波数7063kHz以上のみでの運用を推奨する。
④7074~7080kHzは、WSJTベースのデータ通信(特にFT8)運用の中心となっていることを踏まえ、データ通信のセグメントを追加する。
この提案は、以下の内容を含む第3地域の既存方針に従うものとする。
「加盟団体は、IARU第3地域バンドプランに従うよう求められる。ただし、各国の国内無線法規が当該バンドプランと抵触する場合は、その国内の親制が優先される。そのような場合、加盟団体は、統一された第3地域バンドブランを支持する形で、現地の規制変更を図るため、各国の規制当局と協議を行うことが推奨される」
この改正案は今後、IARU第3地域に加盟する各国の意見(2か月間の検討期間が設けられる)を参考に、第3地域執行委員会でさらに検討を重ねていく方針だ。最終的には7MHz帯だけではなくHF帯の全バンドについて検討していく意向を持っているようだ。
なおIARU制定のバンドプランに法的な拘束力はない。現在、日本における7MHz帯(7000~7200kHz)の使用区分は「総務省バンドプラン」「JARLバンドプラン」のどちらも、7000~7030kHzまではCW専用、7030~7200kHzは「狭帯域の全電波型式」という簡単なものになっている。

現行のJARLアマチュアバンドプランより。7MHz帯の区分は非常にあっさりしている
また、日本における7MHz帯のFT8運用は、主に国内局同士が7041kHz、海外局との交信には世界的にポピュラーな7074kHzが慣習的に使われている。過去には7041kHzのFT8運用がIARU第3地域の現行バンドプランから外れているとして、7030~7040kHzへの移動を検討するようにIARU第3地域総会で求められたことがあった(2021年12月14日の記事参照)。
現在も7041kHzでのFT8運用は続いているが、今回の改正が原案通り実現するとIARU第3地域バンドプランとの不整合は解消することになる。その一方で7053kHz以下と7074~7080kHzでSSBモードの運用を行うと不整合ということになる。
JARLは今回の改正案について「JARLでもこの改正案について、周波数委員会や国際問題検討委員会での検討を開始するとともに慎重に対応して参ります」と慎重に対応する方針を示している。
今後IARU第3地域の新バンドプランが決定した場合、JARLはIARU第3地域の既存方針に従って、総務省へ「総務省バンドプラン」の変更を働きかけたり、「JARLアマチュアバンドプラン」を修正するのかという点にも注目していきたい。

JARL Webに掲載された告知
●関連リンク:
・IARU Reg.3 HFバンドプラン委員会から7MHzバンドプランの改正提案(JARL Web)
・Proposal from R3 HF Band Plan Committee(IARU Region3)
・PDF:40M BAND PLAN DEVELOPMENT(IARU Region3)
・JARL アマチュアバンドプラン(JARL Web)
・7MHz帯FT8での国内局同士の運用周波数について-ご協力のお願い-(2021年12月 JARL Web掲載)
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