アイコム株式会社は2023年10月26日、同社公式サイトに「国内で販売している当社製品の海外でのご使用について」と題した “重要なお知らせ” を、日本語、中国語、英語で掲載した。日本国内で販売している同社製品を海外で使用した場合、トラブルになる可能性があるとして注意を促す内容だ。訪日した外国人がショップで日本国内向けの無線機を購入、帰国後に使うなどの事例が増加しているとみられる。
アイコムが日本国内向け公式サイトで発表した内容を掲載する。
重要なお知らせ
国内で販売している当社製品の海外でのご使用について
当社の製品をご愛顧いただきありがとうございます。
日本国内で販売している当社製品を海外で使用されることは、以下のような点でトラブルになる可能性がございますので、ご注意ください。
1.違法性:
国内で販売している製品は、国内向け製品として、日本の電波法や安全基準に従って設計・製造しています。そのため、日本以外の国で求められる検定を取得しておらず、使用すると違法となる可能性が非常に高いです。
2.アフターサービスと保証:
国内向け製品を海外で使用された場合、修理・サポート・お問い合わせなどの対応は一切できかねます。また、製品保証もございません。
当社の無線機は、販売する各国の検定や法律に合致するよう製造しています。アイコムの製品を安心して長くご愛用いただくため、無線機は使用される国の販売店でお買い求めいただきますようお願いいたします。
最近の円安の影響で “割安感” が出ている日本製の無線機器を、訪日した外国人が購入し自国で使うという事例があるようだが、これはアイコムが告知したように「使用した国における違法性」「アフターサービスと保証が効かない」といった問題が発生する。さらにアマチュア無線機なら「日本国内向け製品と、海外(それぞれの仕向地)向け製品で細部の仕様が異なる(=その国の運用事情に合わない)」ということもあるだろう。
こうしたケースが頻発すると、その国の仕様に合わせた製品を正規に輸入販売している海外代理店の営業活動に影響を及ぼす可能性も考えられる。
●関連リンク:
・重要なお知らせ 国内で販売している当社製品の海外でのご使用について(アイコム 日本国内向け公式サイト)
・Important notice regarding Amateur radios intended for Japan domestic use.(アイコム グローバルサイト)
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