日本のアマチュア無線界を代表する雑誌「CQ ham radio」誌。その1946(昭和21)年の創刊号から1950(昭和25)年の12月号まで、合計38冊がまとめて東京都内の古書店で販売されていることが4月9日わかった。販売価格はなんと“20万円”だという。戦後のアマチュア無線再開前の歴史を調べる上で欠かせない貴重な資料だが、はたして購入者は現れるだろうか?
現在「CQ ham radio」誌は、CQ出版社で編集・発行されているが、1946年の創刊当時は任意団体だった日本アマチュア無線連盟の機関誌という扱いで、科学振興社という出版社が刊行していた(1948年発行の第10号からCQ出版社に移った)。当時の日本は敗戦直後でアマチュア無線は禁止されており、戦前からのハムたちは旧日本軍や米軍のジャンクなどを使って受信機を自作し、いつか来るであろう再開の日を心待ちにSWL活動に励んでいたようだ(日本人のアマチュア無線再開は1952年のこと)。
そうした日本におけるアマチュア無線再開前の歴史がわかる、1946~1950年の「CQ ham radio」誌(通巻1~38号)がまとめて、東京都文京区にある古書店「相澤書店」で販売されている。
価格は20万円だが、1冊あたりに直すと約5,300円だ。“古書探しが趣味”という、あるアマチュア無線家は「本の状態がわかりませんが、希少度や1~38号までまとまっていることを考えれば、決して高い価格ではないでしょう。これを逃すと、まとめて入手するチャンスは2度とないかもしれません」と語っている。
なお相澤書店では、このほかにもCQ誌や同誌別冊の古書などを取り扱っている。興味のある向きは同店のWebサイトで検索してみるとよいだろう。
●関連リンク:
・CQ ham radio 創刊号~第5巻12号 通巻1号~38号揃(相澤書店)
・相澤書店 トップページ
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