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<秋から首都圏のFMバンドが大きく変わる!?>外国語FM放送局「Inter FM」、周波数を76.1MHzから89.7MHzに変更

1995(平成7)年に発生した阪神・淡路大震災をきっかけに、外国人に対する情報を提供するための放送局として、1996年4月1日に東京で開局した「Inter FM」(JODW-FM/出力10kW)。開局以来割り当てられていた周波数「76.1MHz」を受信環境改善のため、2015年6月下旬から「89.7MHz」に変更することが関東総合通信局から2015年6月24日に発表された。使用中の76.1MHzは10月31日まで併用し停波する。首都圏ではこの秋から中波民放ラジオ3局(TBSラジオ、文化放送、ニッポン放送)もFM放送バンドを使った「FM補完放送(愛称:ワイドFM)」を開始する予定だ。

 

 

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 株式会社Inter FMが運営する外国語FM放送局「Inter FM(コールサイン:JODW-FM/出力:10kW)」は、首都圏のFM局で唯一“関東広域”の放送免許を有し、東京都港区の「東京タワー」から放送する本局(東京局)のほか、神奈川県横浜市に中継局(76.5MHz/出力300W)を設けてサービスを行っている。

 

 6月24日、関東総合通信局から発表された「株式会社Inter FMの受信環境改善のための周波数変更」と題した報道発表によると、今回の89.7MHzへの周波数変更は「首都圏の建築物の高層化などにより、年々受信環境が悪化していることから、受信環境改善のため周波数を変更するとともに、アンテナを高くしてその対策を図るものです」とあり、「同じ周波数でアンテナを高くすると混信が発生する恐れがあるため、周波数を変更します」と興味深い説明が記載されている。

 

 実際、FM放送バンドの最下限である76MHz台は、関東各地のコミュニティFM放送局が多数使用しており、Inter FMが送信アンテナを高くした場合、これらの局の受信に支障を与える地域が出ることが考えられる。一方、アナログテレビ放送が停波したことで旧テレビ1~3chの周波数帯(V-Low)が空いたため、この“跡地”の周波数帯や、アナログテレビ放送との干渉が懸念され従来は割り当てできなかった周波数の有効活用が始まった。

 そこで外国人旅行者を意識し、海外仕様のラジオでも聞こえる周波数帯「89.7MHz」をInter FMに割り当てたとも言えるだろう。また送信所の東京タワーも、最上部に設置されていたアナログテレビ放送のアンテナが不要になったことから、同局のアンテナを上部に設置する余裕が生まれたのだ(地上デジタル放送の送信所は、放送大学を除いて東京都墨田区の「東京スカイツリー」に移転)。

 

 首都圏のFMバンドの様変わりはこれだけではない。AM放送の難聴取対策としての「FM補完放送(愛称:ワイドFM)」が、アナログテレビ放送の“跡地”である90MHz帯を使用し、この秋からTBSラジオ、文化放送、ニッポン放送の3局でスタートする(送信所は東京スカイツリー、出力7kW)。それぞれの局がWebサイトで盛んに告知を始めている(特にニッポン放送のWebサイトは情報豊富で必見!)。

 

・TBSラジオ(90.5MHz)
http://www.tbs.co.jp/radio/jokr_fm/

 

・文化放送(91.6MHz)
http://www.joqr.co.jp/fm916/

 

・ニッポン放送(93.0MHz)
http://www.1242.com/info/jolf_fm/top.php

 

 

 FM補完放送を始める中波民放ラジオ3局と合わせ、この秋からは首都圏のFMバンドが大きく変わる。またFM補完放送は中京圏、関西圏など全国でも順次スタートする(一部地域は実施済み)。新周波数帯を使用する各局の受信準備を進めよう。

 

 

●関連リンク:

・関東総合通信局 株式会社Inter FMの受信環境改善のための周波数変更

・Inter FM

・Inter FM(ウィキペディア)

・FM補完中継局(ウィキペディア)

 

 

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