総務省は10月30日、これまで「全国の陸上」(一部チャンネルは「全国の陸上および上空」)としていた、351MHz帯デジタル簡易無線(登録局)の移動範囲に、日本周辺海域を追加することを官報で告示した。
従来、351MHz帯デジタル簡易無線(登録局)の移動範囲は、総務省令で351.16875MHz、351.17500MHz、351.18125MHz、351.18750MHz、351.19375MHzの5波(スカイスポーツ等で使用する、いわゆる“上空チャンネル”=出力1W)が「全国の陸上および上空」、それ以外の30チャンネル(351.20000~351.38125MHz)が「全国の陸上」と定められていたが、きょう10月30日にこの省令が改められ、両者とも移動範囲に「日本周辺海域」が加わった。施行は即日。
官報に告示された内容は下記のとおり。
この移動範囲拡大は2013年にパブリックコメントの募集や結果発表が行われていたもので、その後の省令改正が待ち望まれていた。これまで使用できなかった351MHz帯デジタル簡易無線登録局の海上使用がついに認められたことにより、「デジ簡」の活用シーンは大きく拡大することが予想される。
【10月31日 追記】
10月31日、関東管内でデジタル簡易無線登録局を担当する、関東総合通信局陸上第三課に照会したところ、現在、移動範囲が「全国の陸上」または「全国の陸上およびその上空」となっている無線局登録状の局が、海上でも運用を行いたい場合は、事前に総合通信局へ変更申請(無線局変更登録申請書)を提出し、登録状にある移動範囲の変更を受けなくてはならない。実際に海上で運用できるのは、移動範囲に「日本周辺海域」が追加された無線局登録状を受け取ってからになる、という説明だった。
【11月6日追記】
申請者から寄せられた情報によると、総務省のデジタル簡易無線登録局の電子申請システム(登録局インターネット申請アプリ)
●関連リンク:
・官報第6405号(PDF)
・平成20年08月29日総務省告示第465号(改正前の内容)
・デジタル簡易無線局の移動範囲の拡大(海上利用)について PDF(一般社団法人 全国船舶無線協会)
・デジタル簡易無線局の移動範囲の拡大について(総務省 2013年パブコメ時のPDF資料)
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