現在、南極昭和基地から南極観測60周年を記念して運用されている記念局「8J60JARE」。コンディションがいま一つのなか、メンバーが休みを惜しんで各バンド、各モードで鋭意オンエアーに努めている。今回、第58次日本南極地域観測隊の一員であるJG2MLI・吉川氏がブログ「こちらは8J1RL南極昭和基地です」で、現地から「8J60JAREのJT65運用について」という、デジタル文字通信「JT65」の交信についての“3つの提案”を記している。ぜひスムーズなQSOのために、提案のあった交信方法を心がけてみてはどうだろうか。
南極昭和基地に常設されているJARL局の「8J1RL」と合わせ、南極観測60周年を記念した「8J60JARE(JARE:Japanese Antarctic Research Expedition)」の運用が2017年1月から約1年間の予定で計画され、日本時間2月24日(金)午前2時過ぎから運用がスタートした。
とくに少ない送信出力でもDXとの交信が楽しめるデジタル文字通信「JT65」が人気で、「8J60JARE」も積極的に同モードでオンエアーしている。
だが、ブロクによると「JT65では13文字制限があることとコールサインの構成から、定型文でのQSOができません」ということで、「これまで誤解のないようなQSOにすべくテストを兼ねて何局かとQSOさせていただきましたが、ようやく形が見えてきましたので、下記の通り双方フリーテキストによる手法とします」と記している。
パイルアップを効率良くさばき、より多くの局と交信を行うために、提案のあった方法での交信方法を心がてみてはどうだろうか。なお、「本件に関して何かアドバイスがあればコメ欄でご意見下さい」と綴っている。
以下、ブログ「こちらは8J1RL南極昭和基地です」から。
8J60JAREのJT65運用について
極観測60周年特別局『8J60JARE』のJT65運用方法について3点お知らせします。
1.
ご存知の通り、JT65では13文字制限があることとコールサインの構成から定型文でのQSOができません。
これまで誤解のないようなQSOにすべくテストを兼ねて何局かとQSOさせていただきましたが、ようやく形が見えてきましたので、下記の通り双方フリーテキストによる手法とします。
どっちがどっちだかわからなくなる恐れがありますので、8J60JARE側は必ず「奇数分送信」します。
皆様宜しくお願いします。
以下、一例です。8J60JAREとJG2MLIのQSO
8J60JARE> CQ 8J60JARE
JG2MLI> 8J60J JG2MLI
8J60JARE> JG2MLI -10
JG2MLI> 8J60JARE R-16
8J60JARE> JG2MLI RR
JG2MLI> 8J60JARE 73
8J60JARE> JG2MLI 73
あくまで「例」ですのでメッセージ内容はこれに限定しませんが、「8J60JARE」を呼んでいるのがわかるようにしていただけると助かります。
EU局に多いですが以下の呼び方はやめて下さい。結構面倒くさいです。
8J60JARE> CQ 8J60JARE
JG2MLI> 8J60JARE JG2M ←たぶん収まりきらなかった?
2.
フリーテキストであるためか、気づかれることも少なく今のところ全くパイルになっていませんが、皆様ご存知の通り複数局にオンフレで呼ばれますとデコードできません。
常時マルチデコードしていますので30~100HzほどUpで呼んでいただければと思います。こちらでなんとなく察します。^^;
(あまり離れていると誰を呼んでいるのかわかりませんので)
3.
応答もないのに最初から「コールサイン+レポート」を送ることに賛否はありますが期間が短い運用ですので、これを認めます。
以下、一例です。8J60JAREとJG2MLIのQSO
8J60JARE> CQ 8J60JARE
JG2MLI> 8J JG2MLI -16
8J60JARE> JG2MLI R-10
JG2MLI> 8J60JARE RR73
8J60JARE> JG2MLI 73
以上です。
細かいルールを作るつもりはありませんが、上記いずれも互いの「73」を以ってQSO成立とします。
本件に関して何かアドバイスがあればコメ欄でご意見下さい。
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●関連リンク:8J60JAREのJT65運用について(吉川隊員のブログ「こちらは8J1RL南極昭和基地です」)
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