南海トラフ巨大地震などが発生し津波が到来した際に、海岸付近の住民が短時間で高台に避難することが困難な場合を想定して、静岡県焼津市の大井川港に津波救命艇を配備することになったが、この津波救命艇に衛星EPIRB(Emergency Position-Indicating Radio Beacon)を使用する「遭難自動通報局」の無線局免許を東海総合通信局が1月23日に交付した。
2014年7月15日付けの記事で「<全国初!406.028MHzなどを使用>高知県に配備される津波救命艇に『遭難自動通報局』の無線局免許を交付」を掲載したが、今回、東海総合通信局管内では初となる津波救命艇への「遭難自動通報局」の無線局免許を交付を行ったと、同局が発表した。
これは、南海トラフ巨大地震の発生時には大きな津波が発生する恐れがあり、短時間で住民が高台の避難所などへ避難するのは困難と想定されることから、「津波救命艇」が開発されてきた経緯がある。しかし「津波救命艇」は動力を持たず、自ら航行することはできないため、海へ流された場合には漂流して救助を待つことになる。
そこで総務省では、津波救命艇の位置情報を救助機関に迅速に伝える手段として、衛星を使用して位置情報を伝達する「遭難自動通報局」の開設を認め、このほど、東海総合通信局で管内初となる無線局免許を交付したというものだ。
●関連リンク:東海総合通信局 焼津市の津波救命艇に管内初の無線局免許
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