ハンディタイプのアマチュア無線機や人工衛星搭載用通信機、RFID装置などの開発で知られる西無線研究所(兵庫県神戸市)が、同社のTwitterアカウント「西無線@nishimusen」で11月5日に「NTS620のような27MHz CBトランシーバーを作ったら、需要有るかなあ…?」とつぶやいたところ、ライセンスフリー無線愛好家(通称“フリラー”)を中心に大きな反響を呼び同社が驚いている。実現すれば、新スプリアス対応のポケットサイズCB無線機(市民ラジオ)が誕生するかもしれないが、このサイズでAM変調回路の組み込みや本体一体型のアンテナ搭載などに課題も多いようだ。
「NTS620」は、西無線研究所が製造・販売する1W出力の50MHz帯SSB/CWトランシーバーだ。姉妹品となる1W出力の144MHz帯SSB/CWトランシーバー「NTS220」とともに、8W×140H×27Dmmのコンパクトなサイズを実現。このサイズで液晶ディスプレイを装備している。
11月5日、同社のTwitterアカウントが「NTS620のような27MHz CBトランシーバーを作ったら、需要有るかなあ…?」とつぶやいたところ、すでに同社がアマチュア無線機器で実績を積んでいることや「NTS620のような」という具体的なポケットサイズがイメージできることから話題となり、愛好家から「需要はあると思います」「数万円台の価格ならニーズはあると思います」「是非作って下さい」などのコメントが相次いだ。
これまで、市販のために新スプリアス基準に対応したCB無線機として技適を受けたものは、株式会社サイエンテックスの「SR-01」「JCBT-17A」の2台と、ポラリスプレシジョン合同会社からの「Blackbird」が挙げられるが、いずれもかつてソニーやナショナルなどから発売されていたCB無線機の数倍という価格設定で、サイズは大きめのポータブル機が主流となっている。
西無線研究所はTwitterでの反響の大きさに驚き、「27MHzのCB無線機について反響が大きくてビックリ! 色々コメントありがとうございます。開発には幾つか検討課題が有り調査中。AM変調はSSBと回路構成が大きく異なる。技適証明が必要、長いアンテナ内蔵が必須:少し大きくなる。今の液晶表示はノイズ大→LED表示に変更?」と、課題の洗い出しを行っているようだ。
販売価格10万円以下、新スプリアス基準に対応したハンディタイプのCB無線機の販売が現実化するか、今後の同社に注目が集まっている。
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