アイコム株式会社は2022年12月5日、0.1~3304.999MHzをカバーしD-STARや国内DCR、dPMR、NXDN、P25などのデジタル波も受信可能なハンディタイプの広帯域受信機「IC-R30」の生産終了を公式サイトの製品情報コーナーで告知した。無線ショップからの情報によると一部部品の入手が困難になったことが原因で、現在のところ後継機種に関する情報はないという。
アイコムのIC-R30は2016年夏の「ハムフェア2016」で参考出品として初公開、翌年の「ハムフェア2017」でも展示された後、2018年3月末から発売が始まったハンディタイプの広帯域受信機だ。0.1~3304.999MHzをカバーし、AM/FM/WFM/SSB/CWのほかデジタル波(D-STAR/APCO P25 Phase 1/NXDN/dPMR/国内DCR)の受信にも対応。さらにデジタル波を含む2波同時受信/2波同時録音も行えるほか、GPS機能も搭載しているという高機能で人気となってきた。
しかし無線ショップの情報によると、使用している一部部品の入手が困難になったことが原因で長期にわたり在庫切れが続いていた。このほど生産終了が正式に決定、アイコムから各取引先にアナウンスが出され、同社公式サイトの製品情報コーナーにもIC-R30が「生産終了品」となった旨が表示された。現時点で後継機種の案内はない。
一般的にアマチュア無線機が生産終了となるケースとしては「①主要な電子部品が調達不能になり、今後の継続生産ができなくなった」「②代替となる新機種を発売する(した)ため」「③売れ行き減退で継続生産のメリットが薄くなったため」などが挙げられる。生産終了情報をメーカーが公式Webサイト等で告知することはあまりなく、営業担当者が販売店へ個別に案内するのが通例となっている。
●関連リンク:
・IC-R30製品情報(アイコム)
・IC-R30生産終了(CQオーム Facebookページ)
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