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<メーカーも対応機を準備中?>351MHz帯のデジタル簡易無線(登録局)、6月1日の法改正で一挙に62波も増加し「全97チャンネル」に

2023年6月1日、総務省は電波法規則等の一部を改正する省令等を官報で告示、351MHz帯のデジタル簡易無線登録局(3R)は、従来の「35チャンネル(351.16875~351.38125MHzの6.25kHzステップ=上空用5波を含む)」から、「97チャンネル(351.03125MHz~351.63125MHz=上空・高所等用15波を含む)」へ一挙に62チャンネルも増加し、即日施行された。メーカー側もこの増波に対応した無線機の発売準備を進めているようだ。

 

 

こちらの記事も参考に!「ハムフェア2023」会場で82ch対応機が参考出品!!(2023年8月19日掲載記事)
【ハムフェア2023】<デジ簡と無線アプリに対応>アルインコ、82ch実装の351MHz帯デジタル簡易無線機(登録局)「DR-DPM62W」を開発発表

 

 

6月1日のインターネット版官報より一部抜粋

 

 

 総務省が設置した審議会の一つ、情報通信審議会に属する情報通信技術分科会の「陸上無線通信委員会」は、デジタル簡易無線における中継利用等のニーズに対応するため、2022年秋に「自動的に又は遠隔操作によって動作するデジタル簡易無線の技術的条件」を検討し、同審議会に報告を行った。

 

陸上無線通信委員会の報告より

 

 この報告の中で、467MHz帯のデジタル簡易無線(免許局)および351MHz帯のデジタル簡易無線(登録局)は「自動的に又は遠隔操作によって動作」するものを認め、「障害検知・停止機能(自局の障害を検知し、自動的に電波の発射を停止する機能)」を設けた上で増波。さらに467MHz帯のデジタル簡易無線(免許局)は中継動作が行える2周波半復信方式(周波数シフトは2~10MHz)のシステムを追加することを検討結果として取りまとめた。総務省から諮問を受けていた情報通信審議会は、この報告に沿った内容を2022年11月に答申している。

 

 これを受けて総務省は、2023年1月14日から1か月間「電波法施行規則等の一部を改正する省令案等に係る意見募集 -デジタル簡易無線の高度化等に係る制度整備-」を実施、その結果と電波監理審議会への諮問と答申を踏まえて、2023年6月1日に電波法規則等の一部を改正する省令を官報で告示した。

 

 改正された省令によって、467MHz帯のデジタル簡易無線(免許局)は「障害検知・停止機能(自局の障害を検知し、自動的に電波の発射を停止する機能)」を義務づけた上で、中継動作に使用できる2周波方式の465.096875~465.153125/468.796875~468.853125(6.25kHzステップ)の周波数が追加された。

 

 さらに351MHz帯のデジタル簡易無線(登録局)は「障害検知・停止機能(自局の障害を検知し、自動的に電波の発射を停止する機能)」を義務づけた上で、従来の351.16875~351.38125MHz(6.25kHzステップ、上空用5波を含む計35チャンネル)を挟む形で上下に周波数が拡張し、351.03125MHz~351.63125MHzの6.25kHzステップで合計97チャンネル(上空・高所等用15波を含む)に拡大した。

 

351MHz帯デジタル簡易無線(登録局)の新チャンネルリスト。青地は従来からのチャンネル、黄地が今回追加されたチャンネル。用途の移動範囲には「日本周辺海域」も含む

 

 ちなみに、従来の30チャンネル(上空用を含め35チャンネル)タイプの351MHz帯デジタル簡易無線(登録局)のトランシーバーは、そのままでは新たに割り当てられたチャンネルにオンエアすることはできない。メーカー側が増波など新規格に対応したファームウェアを準備し、既存モデルの技適(工事設計認証)を取り直した上で、ユーザーから個別に改修を受け付ければ制度上は可能だが、実現のハードルは高そうだ。

 

 その一方で、各メーカーは増波に対応した無線機を市場に投入する準備を進めているようだ。すでに複数メーカーの数機種が認証機関の一般財団法人 テレコムエンジニアリングセンターで技適(工事設計認証)を取得している。

 

総務省 電波利用ホームページで検索すると、すでに複数メーカーの351MHz帯デジタル簡易無線機が増波などの新規格で工事設計認証を取得していることがわかる。既存モデルの機種名が並んでいるのは、型番を変えずに増波対応機を発売するためか、それとも「販売済み製品を増波対応するための改修サポート」を行う準備だろうか?

6月6日に工事設計認証を取得したアイコム IC-DPR4の詳細。全97チャンネルの送信に対応していることがわかる(総務省 電波利用ホームページより)

 

 今後351MHz帯のデジタル簡易無線(登録局)では、増波に対応した無線機の発売や、ドローン等からテレメトリー信号を自動送信するための機器の発売があるかもしれない。また従来規格(30 or 35チャンネル対応)の製品は在庫処分が進む可能性もある。各メーカーの動向が注目されるところだ。

 

 

アルインコ株式会社電子事業部が6月2日に出した「デジタル簡易無線のチャンネル割り当て増加について」と題した告知。増波に対応した製品の販売と、対応が可能な製品の更新サポートの準備を進めていることを表明した

 

 

こちらの記事も参考に↓ 2023年9月8日にアイコムが表明
<製品の仕様を変更>アイコム、351MHz帯デジタル簡易無線機(登録局)の「増波に対応した製品を順次販売」と表明

 

 

 

●関連リンク:
・400MHz帯デジタル簡易無線局の帯域拡張及び高度化のあり方に関する調査検討会 報告書概要版 PDF(令和4年3月)
・400MHz帯デジタル簡易無線局の帯域拡張及び高度化のあり方に関する調査検討報告書 PDF(令和4年3月)
・自動的に又は遠隔操作によって動作する簡易無線の技術的条件」に関する情報通信審議会からの一部答申(総務省 報道資料 令和4年11月)
・陸上無線通信委員会報告 ~自動的に又は遠隔操作によって動作する簡易無線の技術的条件~ PDF
・自動的に又は遠隔操作によって動作する簡易無線の技術的条件について 概要 PDF
・電波法施行規則等の一部を改正する省令案等に係る意見募集 -デジタル簡易無線の高度化等に係る制度整備-(総務省 令和5年1月13日)
・電波法施行規則等の一部を改正する省令案等に対する 意見募集の結果及び電波監理審議会からの答申(総務省 令和5年3月8日)
・技術基準適合証明等を受けた機器の検索結果(総務省 電波利用ホームページ)

 

 

 

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