一般社団法人 日本アマチュア無線連盟(JARL)は会員向けのサービスとして2018年から「雷事故補償保険(動産総合保険 団体契約)」を取り扱っているが、このほどJARLメールマガジン上で同保険の加入者に向けて “雷事故(過電流事故)が多発し保険金支払いが増加しているため、無線機を使用しない日はコンセントや同軸ケーブルを抜くなど、雷事故防止の対策を” という異例の呼びかけを行った。保険金支払い額が増加する場合、現状の保険料率を維持することが困難となる可能性があるという。

落雷イメージ(写真/PIXTA)
JARLは2018年から、落雷事故による無線機器や接続パソコン、アンテナ等の機器類の損傷などを補償する会員限定の保険サービス「雷事故補償保険(動産総合保険 団体契約)」を行っている。雷による被害だけでなく、火災や盗難に遭った場合にも被害を受けた機器類の修理や再購入費用を補償するのが特徴で、2021年度は約600名が加入したという。
このほど会員向けに毎月2回配信している「JARLメールマガジン」第424号(9月20日付け)に、「雷事故補償保険(団体動総保険)既加入者の皆さまへ、雷事故にご注意ください!」と題した記事が掲載された。今年は異常気象の影響からか雷事故(過電流事故)が多発し保険金の支払いが増加。このまま増加した場合は現在の保険料率の維持が困難になる可能性があることから、加入者に向けて異例の呼びかけとなったもの。その内容は下記の通り。
雷事故補償保険(団体動総保険)既加入者の皆さまへ
雷事故にご注意ください!
雷事故(過電流事故)が多発しており、保険金のお支払いが増加しています。
無線機を使用しない日はコンセント・同軸ケーブルを抜くなど、雷事故防止の対策をお願いします(保険金のお支払い額が増加する場合、保険料率を維持することが困難となる可能性があります)。
事故は「室内」の無線機の損害が全体の6割です。室内の無線機事故の主な原因は、コンセントから室内の無線機に過電流が発生したことです。
このことから雷事故は無線機を使用しない日は「コンセント・同軸ケーブルを抜く」ことで回避することが可能です。今後とも、変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
気象庁ホームページによると、2005~2017年の12年間に気象官署から報告のあった落雷害の数は1,540件で、落雷害のうち約30%(468件)が8月に集中。次いで7月、9月、6月の順で多くなっており、月別では4~10月は太平洋側、11~3月は日本海側で多いという。

気象庁ホームページより
雷事故補償保険については、下記関連リンク参照のこと。
●関連リンク:
・雷事故補償保険(JARL Web)
・JARLメールマガジン登録(JARL.com)
・JARLメールマガジンのご案内(JARL Web)
・雷検知数の季節的特徴(気象庁ホームページ)
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