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<報道各社との “新年記者懇談会” を開催>森田JARL会長(JA5SUD)「2024年の抱負」を語る

一般社団法人 日本アマチュア無線連盟(JARL)は2024年1月19日、報道各社(新聞、出版、Webメディア計6社)との「新年記者懇談会」を東京・大塚で開催した。同懇談会において発表された森田耕司会長(JA5SUD)による「2024年の抱負」を掲載する。

 

 

記者懇談会で挨拶する森田JARL会長(JA5SUD)

 

 

 JARLは2018年、社団法人時代に行っていた報道各社との意見交換の場である「記者懇談会」を17年ぶりに復活した。その後は毎年1月に「新年記者懇談会」として継続開催している(2021年と2022年はコロナ禍のため開催見送り)。今年は森田会長の就任後初となる懇談会が1月19日に東京・大塚で開かれ、新聞、出版、Webメディアの計6社から8名の担当者が出席。森田JARL会長と令和6年能登半島地震への対応、アマチュア無線の制度改正、JARL改革の取り組みと財政、QSLカード転送遅延問題、ハムフェア2024関連、関係各団体との連携など、多岐にわたる意見交換が行われた。

 

 席上、JARLから発表された森田会長の「2024年の抱負」を全文掲載する。

 

 


 

 2024年を迎え記者懇談会の開催にあたり、ご挨拶申し上げます。
 まず、元日に発生しました能登半島地震により亡くなられた方々に謹んでお悔やみを申し上げますとともに、被災された多くの皆様に心よりお見舞いを申し上げます。本日ご出席の皆様ならびに関係者の皆様には日頃より当連盟の活動にご理解ご協力を賜り厚く御礼申し上げます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

◆2023年を踏まえた2024年の抱負について

 

 2023年6月に会長に就任し、当連盟にとって真の意味での「新時代の到来」となるようなクリーンな事業運営に努めるべく「積極的な活動と情報発信」「組織の運営の透明化」を2本の柱として運営してまいりました。当連盟の事業活動について皆様の御協力のもと、情報発信を重点的に推し進めるとともに新型コロナウイルス感染症による行動制限から解放されたことを受け、感染予防に注意しながら、地方本部・支部の定期大会やイベント等に参加させていただき、多くの皆様と交流を深めるよう活動してまいりました。

 

 今年も引き続き会員の皆様方を始め、アマチュア無線家の皆様と交流を進め、情報発信できるように活動させていただきますので、よろしくお願い致します。

 

 さて、昨年は、アマチュア無線の体験運用や、教育・研究活動でのアマチュア無線の活用を目的とした「ワイヤレス人材育成のためのアマチュア無線にの活用等に係る制度改正」が施行されました。

 

 すでに各地において皆様のご協力のもと、この制度を有効に利用し体験運用が行われております。当連盟としましても新たに委員会を設置し、様々な機会において周知をはかり、この活動の支援をしております。本年も引き続きこの制度を活かし青少年がアマチュア無線を通じて科学技術への興味を深めるきっかけとなるよう取り組んでまいります。

 

 また、今年は一般財団法人 日本アマチュア無線振興協会様、日本アマチュア無線機器工業会様、CQ出版株式会社様とこれまでに増した協力体制を築き、アマチュア無線の振興と次世代育成に向けた取り組みを行いたいと考えております。その上で、社会に貢献するアマチュア無線の姿を示していきたいと考えております。

 

 

◆2023年度行事と2024年度開催予定の行事等について

 

 コロナ禍で開催のできなかった、アマチュア無線フェスティバル「ハムフェア」が2022年、2023年と連続して開催することができました。2023年はオープニングにおいては来賓として小路山憲一JAIA会長、三木哲也JARD会長、Tim Ellam IARU会長、Choi Hyeong Moon KARL会長ほか各国の連盟代表にご来場いただきました。また、小池東京都知事からビデオメッセージもいただき、会場でご披露させていただきました。開催期間中には、JI4SAR 江島 潔参議院議員も来場され多くの出展者と交流いただくとともに、高ア連のジュニアハムの集いでは急遽挨拶もいただきました。

 

 開催期間中、前年より8,000人増の43,000名の来場者が来場され、皆様の後援、協賛をいただき、充実した2日間となりました。また、2020年より開催できていなかったアイボールパーティも多くの皆様に参加いただき開催することができました。

 

 2024年のアマチュア無線フェスティバル「ハムフェア2024」は「アマチュア無線 de 新たな体験 in 有明」のキャッチフレーズで8月24、25日に初めての会場となる東京オリンピックの体操競技会場であった有明GYM-EXに移して開催いたします。

 

 会期中はアマチュア無線を様々な角度から取り上げ、時代や世代を経ても変わらないアマチュア無線、近年新たに誕生した無線のスタイルなどを、楽しみながら正しい運用についての理解が得られるよう各種の催事、アマチュア無線の健全な発展と技術の向上を図るため、これらに関する展示や催事をおこない、一般の方々にアマチュア無線について広く紹介するとともに、アマチュア無線家の情報交換と友好を深めていただきたいと考えております。引き続き皆様のご協力をお願い致します。

 

 2023年12月にはコロナ禍により開催ができていなかった「アイボールミーティング」を4年ぶりに開催させていただきました。JARL会員のアマチュア無線家のほか、国会議員、総務省、関連団体・業界関係者など約100名に参加いただきました。アイボールパーティと共にアマチュア無線並びに当連盟に関係のある方々が一堂に会し、親睦を深め、情報交換をおこなう場を持つことは、大変重要であり、意義深いことであると考えております。2024年も引き続き開催させていただく予定でございます。

 

 また、各地方本部、支部主催の定期大会やイベント等も開催させていただきます。

 

 

◆青少年育成活動への具体的な取組みについて

 

「ワイヤレス人材育成のためのアマチュア無線の活用等に係る制度改正」の施行により、アマチュア無線や電波の楽しさを知る・学ぶ機会が拡大されました。

 

 将来のアマチュア無線を牽引する若い世代の育成を目指し、ニューカマーを支援する専門の委員会を立ち上げております。この委員会では制度改正による機会を活かし、青少年のアマチュア無線を通じての科学技術への興味深めるきっかけとなる活動を行い、体験運用の推進、新たにアマチュア無線を始める輪が広がっていくように取り組むとともにアマチュア無線家の諸先輩の皆様方のご協力をいただきながら、新たな仲間となるハムのたまごにアマチュア無線の楽しみ方を伝えていただくように推進してまいります。

 

 また、広報活動を通じてアマチュア無線の楽しさや魅力、JARLの役割・活動を、会員や一般の方々へより広くアピールを継続してまいります。重ねてになりますが制度改正によるアマチュア無線の体験機会のより一層の拡大、アマチュア無線の教育・研究活動での活用などを広く周知し、アマチュア無線の一層の地位向上を図るとともに、次世代を担うアマチュア無線家の育成のためにアマチュア無線の普及・啓蒙活動を推進します。

 

 ハムフェアや各地方本部で開催される地方広域ハムフェア、各支部で開催される支部大会・ハムの集いなどのイベントを通じ、アマチュア無線の楽しさや魅力、JARLの役割・活動、さらには体験機会のより一層の拡大やアマチュア無線の教育・研究活動での活用などの新たな制度について周知・広報をおこなってまいります。

 

「ハムフェア2024」の開催においては、引き続き22歳未満の青少年は入場無料とし、アマチュア無線への強い関心を引き出すこと、基礎的な楽しみ方を紹介することを目的とした特別催事を実施します。

 

 JARLの事業活動やアマチュア無線の魅力・話題、制度改正などについて、機関誌であるJARL NEWSをはじめ、JARL Webやメールマガジン、YouTubeの動画配信などによるPR活動を推進し、アマチュア無線の最新情報を一般の方々にもわかりやすく紹介してまいります。また、皆様方、業界紙・専門誌等に対して情報提供を積極的に行い、情報発信を進め多角的なPR活動をおこなってまいります。

 

 併せて、ニューカマ一向けの冊子「スタートハムライフ」「アマチュア無線を始めたら読む本」や、2023年に製作し好評を得ている「アマチュア無線ってどんなもの」などを活用し、JARLの会員特典やキャンペーンなどのリーフレットとともに、イベントや各地の催事、関連行事において積極的に配布をおこないます。

 

 2024年は2023年の制度改正による、より体験運用が容易にできることになったことを受け、新たにアマチュア無線を始める方の輪が広がっていくように取り組んでまいりたいと思います。

 

 

◆中・長期的なJARL事業活動と展望について

 

 当連盟は、2026年(令和8年)に100周年を迎えます。当連盟は定款にも定めている通り、日本におけるアマチュア無線の健全な発展、内外の電波利用による科学技術の振興、災害の防止と被災者の支援及び国際相互理解の促進に寄与し、併せてアマチュア無線家相互の友好を増進することを目的として組織されております。

 

 100年のアマチュア無線連盟の歴史の中で様々な変化がありましたが、昨今ではICTの発展の一方でアマチュア無線家の高年齢化が進む一方、若い世代の理系離れが進み、平成6年にピークを迎えたアマチュア無線人口が減少しております。

 

 このような社会状況の中、総務省がワイヤレス人材育成のためのアマチュア無線の活用等に係る制度改正が行われました。この制度を最大限に活用して、アマチュア無線の体験機会等の拡大及びデジタル化の推進を進め、これまでアマチュア無線に接する機会の少なかった青少年や女性により一層のアマチュア無線の周知・普及に努めアマチュア無線の楽しさを体験していただき、ワイヤレス人材育成の一役を担うことができる機会を提供してまいります。青少年に対する施策を中心として次世代への継承の基礎を構築するとともに、これまでアマチュア無線を楽しみ支えてきたOMの皆様が今後も末永くアマチュア無線を楽しめるよう「積極的な活動」と「情報発信組織運営の透明化」を進め、満足度の向上と組織基盤強化を目指し運営に努めてまいります。

 

 以上、当連盟の事業に対し皆様方の一層のこ理率とご支援・ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 

 


 

 

 

●関連リンク:
・「新春記者懇談会」開催(JARL Web)
・JARL、2024年活動方針を発表(電波新聞デジタル)

 

 

 

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