10月21日、日本とインドネシアとの、アマチュア無線の相互認証(いわゆる「相互運用協定」)に関する総務省告示が官報に掲載され即日施行となった。その具体的な内容と、インドネシアのアマチュア無線資格についてを、JJ1WTL 本林氏の解説でお届けしよう。
10月21日、日本とインドネシアにおけるアマチュア無線のレシプロ(相互認証)が発効し、同日付の官報で総務省告示第397号が公布、総務省およびJARLからも発表があった。
総務省:アマチュア無線技士の相互承認対象国の拡大
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban09_02000104.html
JARL:アマチュア無線資格の相互認証(インドネシア)
http://www.jarl.or.jp/Japanese/2_Joho/News2013/2013_news-10.htm#1021
これによって、インドネシアから日本へ来たハムや、日本からインドネシアを訪れたハムは、どのように見なされることになるだろうか。下表を見て欲しい。
●インドネシアから日本に来たハムは、日本では次のようにみなされる
インドネシア | 日本 |
Amateur Extra Class | 第一級アマチュア無線技士 |
Advanced Class | 第三級アマチュア無線技士 |
General Class | 第四級アマチュア無線技士 |
Novice Class |
●インドネシアを訪れた日本のハムは、インドネシアでは次のようにみなされる
日本 | インドネシア |
第一級アマチュア無線技士 | Amateur Extra Class |
第二級アマチュア無線技士 | |
第三級アマチュア無線技士 | Advanced Class |
第四級アマチュア無線技士 | General Class |
では、気になるインドネシアのアマチュア無線資格と運用範囲はどのようになっているだろうか。これは下表のように4つの資格がある。
この元情報は『PERMEN33/2009』(http://www.orari-bali.org/library/PERMEN33-2009.pdf)だ。とくに出力の規定が15ページに、バンド・モードの規定が42-44ページにある。
資格 | プリフィクス | バンド・モード | 上限出力 | 交信相手 | 免許期間〔年〕 | 電信試験 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
~30MHz | 30MHz~ | ||||||
Penegak (Extra) |
YB, YE | すべて | 1000W | 500W | 国際可 | 5 | 8 WPM |
Penggalang (General) |
YC, YF | WARCは不可(VHF以上割愛) | 500W | 200W | 国際可 | 5 | 5 WPM |
Siaga (Novice) |
YD, YG | 80m・40mでPhoneを含め可,15m・10mでCW・データのみ(VHF以上割愛) | 100W | 75W | CWでの国際可 | 3 | なし |
Pemula (No code) |
YH | 2m・70cmが可,2.4GHzでデータが可 | 50W | 国内のみ | 2 | なし |
『インドネシアとのハムの相互運用協定締結にお力をお貸し下さい』
http://www.w1vx.net/ja8ve/jyp/ja_yb_project.htm
2010年にはインドネシア側の関係者がハムフェアへの来訪に併せて総務省を往訪したり、活動があった。しかし、その後情報が途絶えていた。
この詳細はhamlife.jpに連載中の「相互運用協定のこれまで~一歩進んだアマチュア無線家をめざして<第1回>」第1回で紹介しているので、こちらをご覧いただきたい。
寄稿:JJ1WTL 本林良太
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