アマチュア無線の145.990MHzのJT65Bモードで送信を行う中国の宇宙飛行試験機が、今年の終わり頃に月面をフライバイ(接近通過)する予定だ。月を周回するその試験機は、地球のアマチュア無線家に向けて“別世界のDX信号”を受信する機会を与えるだろう。
中国は、ルクセンブルクのLuxSpace社で開発されたペイロードが搭載された宇宙飛行試験機の発射計画を発表した。アマチュア無線の送信機能によって発射されたJT65Bモードの信号はフリーソフトウェア「WJST」を使用して解読できる。
これは中国が計画している月探査機「嫦娥5号」の「月に着陸し、サンプルを集めて地球に戻る」というプロジェクトの一環。今後の宇宙船の成功のために不可欠な技術テストとして2014年度第4四半期に試験機の発射が計画されている。予定ではロケットで打ち上げられた試験機が月の周回軌道に入り、9日後の大気圏再突入前に月面のフライバイを実行する。
AMSAT-UKによると、8月10日にこの試験機は、四川省西昌市にある西昌衛星発射センターに運び込まれた。 (ARRLニュース 8月13日より抄訳 ※許可を得て翻訳転載/(C)ARRL )
●関連リンク:
・「Ham Radio Payload to Circle the Moon」(ARRL NEWS)
・月探査機「嫦娥5号」、2017年頃の打ち上げを予定(人民網日本語版)
・WJST
●いったん広告です: