モールス通信用の電鍵(キー)を製造販売している宮城県の株式会社GHDキーは、今年開催される「ハムフェア2019」会場で現品限りの特価品として販売するため製作中の5Wトランシーバー用、出力70WのHFリニアアンプ「PA(パワーアンプ)ユニット」を、ハムフェアに先駆けて20台限定で頒布すると告知した。同社では「八重洲無線のFT-817/818や、米国エレクラフト社のKX3などQRPトランシーバー用のリニアアンプで、適当な国産モデルがなく需要があると思い製作した」と説明している。
今回、GHDキーが頒布する「PAユニット」は、市販の中華キットをベースにしたものだ。しかし、該当の中華キットは、図面や取扱説明書が一切ないばかりか、コイルも自分で巻かなければならない。技術力がないとかなりハードルが高く、製作には技術者の経験と勘に頼わざるを負えないものだったという。
そこでGHDキーでは中華キットを組み立て、ヒートシンク(100×70×50mm)の加工と調整(入力5Wで出力70W)を行ったものを提供。「弊社製品としてではなく あくまで限定の特価品の、それも自作支援ユニットという位置づけでの販売を目指しました」と経緯を語っている。
このPAユニットは、MOSFET(IRF530N)を利用したパワーブースターで、内部は送受信切り替え回路とプッシュプルパワーアンプ回路で構成。数Wの電力を増幅することができる。
トロイダルコアによる分配回路と合成回路の組み合わせであるため、必要に応じて周波数を通過させるフィルター回路を用意したほうがいいかもしれない。なお、送受信の切り替えのためのリレーはあるが、キャリアコントロール回路は内蔵されていないため、PTT回路の配線もしくは キャリアコントロール回路などを増設する必要があるだろう。
なお、「規格や頒布価格など、興味のある方は電子メールで問い合わせしてください」と案内している。興味のある方は、下記の関連リンクから同社へ確認してほしい。
●関連リンク:
・自作支援ユニットの頒布(GHDキー)
・GHDキー
・MOSFET(ウィキペディア)
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