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<謎のアルファベットを独自考察>ビューローから転送されてくる「QSLカード」の封筒にある “記号” の意味は?

JARL会員になると2か月に一度、島根県出雲市にあるQSLビューローから自局宛てのQSLカードが転送されてくる。その封筒に印字された宛名の横には「A」「B」「C」などの記号が記載されている。この意味をhamlife.jpが独自に考察してみた。

 

 

島根県出雲市にあるJARL QSLビューローでは現地スタッフが転送作業を行っている(JARL Webより)。2022年度はここで約966万枚のQSLカードを取扱処理したという

 

 

 毎月、月末から月初になると、SNS上ではアマチュア無線家(JARL会員)からの「ビューローからQSLカードが転送されてきた」といった書き込みが目立つようになる。その際「今回は “F” だった」「“H” で届いた」といったように、宛名の横に記載された記号(アルファベット)が話題になることがある。この記号はどんな意味を持つのだろうか?

 

レターパックに入って転送されてきたQSLカード。宛名横には「H」の記号があった

 

 実はこの記号、QSLビューローがその局へ発送するカードと封筒を合算した「重量区分」を表すものだ。郵便物は重量や封筒の大きさによって料金が変わるため、正しい料金が後納できるようにこの記号で管理していると考えられる。

 

 また、その月の転送枚数が少ない局へは定形サイズの封筒を使い、多くなれば定形外サイズの大型封筒やレターパック、白箱などを使うことになるので、どの封筒を使うかの目安にもなっているようだ。

 

定形サイズの横型封筒。「A」の記号が印字されている(JARL Webより)

「F」の記号の大型封筒(読者から写真をご提供いただきました。お礼申し上げます)

白地のレターパック。宛名ラベルには「G」「H」の記号が見える(hamlife.jpでは「I」の白箱、佐川急便で届く「J」「K」の箱の写真ご提供をお待ちしております。宛名部分を画像処理した上で本記事へ追加掲載いたします)

 

 

 hamlife.jpが複数局への取材と重量測定などから考察した、宛名の記号と重量、発送時に使う封筒などの関係は下表の通り。

 

 

 

 

 少々古いが、「JARL NEWS」2019年秋号の特集記事「転送作業の様子をリポート!QSLビューロー(島根県)訪問」には、横型封筒や宛名ラベルに住所を印刷している写真が掲載され、「重さ145gまではJARLの定形封筒に住所が印字される」「146g以上の場合は重量に応じて大型封筒やレターケースなどで発送、この場合は宛て名シールが印字される」という写真説明がある。このことから実際は、上記の表よりも5g程度のマージンを取って、重量超過の料金不足が起きないようにしていると考えられる。

 

「JARL NEWS」2019年秋号の特集記事「転送作業の様子をリポート!QSLビューロー(島根県)訪問」より。この記事はJARL Webで非会員も閲覧できるようにPDF版が公開されている。QSLビューローの転送作業の流れがわかるので一読をお勧めしたい

 

 

 …それにしてもQSLカードの転送に要する時間は、もう少し早くならないのだろうか? hamlife.jpスタッフの例で恐縮だが、昨年10月初旬にQSLビューローへ送ったカードが、国内各局のところへ転送されたのは今年9月末。つまりほぼ1年かかっている。JARLも新体制になり「QSL問題対策委員会」を設置するなど改善に乗り出し、会員に転送作業の現状をPRする方針を表明しているので期待したいところだ。

 

 

 

●関連リンク:
・JARL Web「転送作業の様子をリポート!QSLビューロー(島根県)訪問(JARL NEWS 2019年秋号特集ダイジェスト)」PDF
・QSLカードの転送 その仕組みとご利用にあたってのお願い(JARL Web)

 

 

 

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