第55次日本南極地域観測隊は、忙しい業務の合間をぬって、昭和基地から「8J1RL」で積極的にオンエアーしている。2月16日には休日を利用し、これまで仮設だった7/21MHz帯の逆Vアンテナを、クリエート・デザイン社の「318B-40(極地仕様:14MHz帯3エレ、21MHz帯4エレ、28MHz帯4エレ)」のマルチバンダー八木に変更した。これによって「耳も飛びも格段に違う」と、隊員の1人、JG2MLI・吉川氏はブログで報告している。
厳しい自然条件でアンテナが倒壊した南極昭和基地の「8J1RL」。今期はこれまで仮設アンテナで何度かのオンエアーを試みたが、思うような成果は上がらなかった。
JG2MLI・吉川氏の2月28日のブログ「こちらは8J1RL南極昭和基地です」によると、アンテナを14/21/28MHz帯のマルチバンドの八木アンテナに変え、タワーに無事設置したということだ。ただし、ブリザード対策でマストがタワーに溶接してあるため、現在はJA向け固定ビームになっている。「耳も飛びも格段に違いますね」「これでとりあえず7/14/21/28MHz帯の運用が可能になりました」とのことなので、今後は8J1RLの強力な信号が聞こえてくることが期待できるだろう。
なお、同ブログでは、下記の呼びかけを行っている。
一つ皆さんに大事なお願いがあります。
バンドNew、モードNewの方や初めての昭和基地との交信を望んでおられる方も大勢おられます。
南極はコンディションの移り変わりが激しいので、限られた時間でできるだけ多くの方とQSOしたいと思います。
2014年1月以降のQSOをログで確認済みの方は、同一バンド同一モードでの重複呼出をお控え頂けると助かります。
多くのよりハムが、貴重な「8J1RL」との交信を実現するため、「同一バンド、同一モードでの重複呼び出しは控えてほしい」と伝えている。
●関連リンク:
・こちらは8J1RL南極昭和基地です「新アンテナ設置工事完了」
・クリエイトデザイン マルチバンダー「318B-40」(PDF形式)※5ページ目の左下
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