「地球上で一番遠隔な土地」と言われる、南大西洋にある英領のサウスサンドイッチ諸島とサウスジョージア島は、CLUB LOGによる「DXCC Most Wanted List」で、トップ10にランキングされているほど要求度が高い“珍エンティティー”だ。アメリカのIntrepid DX Groupは2016年1月から2月にかけて、日本人を含む14名のオペレーターが両島へのDXペディションを計画している。なおパイロット局を務める久木田春美氏・JR4OZRが、“JA向け情報ページ”をこのほど開設した。記載された内容によると、まだまだ資金不足で広くJAから寄付(ドネーション)を求めている。
南大西洋(南緯54度30分、西経37度)にあるイギリス領のサウスサンドイッチ諸島、サウスジョージア島は、「地球上で一番遠隔な土地」とも呼ばれ、世界中のDXerからDXペディションが待ち望まれているエンティティーの1つに数えられる孤島である。
その場所から2016年1月~2月にかけてアメリカのIntrepid DX GroupがDXペディションを計画。2016年1月、約1,000km東にあるフォークランド諸島に一行は集合し、ここから船(Braveheart号)で出発。まずサウスサンドイッチ諸島からサービスをスタートして、次にサウスジョージア島へ移動するという計画で、それぞれの島から8日間から10日間の運用を行う。
現在、現地で運用を行うメンバーとして紹介されているのは、日本人(田中純一氏・JH4RHF/OE1ZKC)を含む14名(N6PSE、K3LP、K1LZ、K3VN、WD5COV、K4ZLE、K9AJ、DL6KVA、AA7A、N4RR、W5XU、W6DR、RA9USU)。ほかにパイロット局としてJR4OZR 久木田氏のほか、EA5RM、W2IRT、AA6Gが紹介されている。
今回、開設された“JA向け情報ページ”では「数千万円もの経費を必要とする最近のビッグDXペディションは、全世界のハムに寄付を呼びかけるのが通例となってきました。今回のこのプロジェクトは425,000ドルとされており、参加するオペの個人負担額(参加費?)も、恐らく一人あたり10,000ドル以上ではないかと勝手に推測しております」「不足分は当然寄付に頼らざるを得ず、スポンサー、DXクラブ、個人に協力を求めることになります。すでにPayPalによる寄付集めは始まっておりますが、親玉からの情報では、先月末現在JAからの寄付は合計3,100ドルだそうです。この程度低調なまま推移するとなれば、彼らはEU(ヨーロッパ)と北米ばかりに目を向けるかもしれません」と、切実な状況を訴えている。
そして「表現は不適切かもしれませんが、『金も出すが口も出す』とい流儀がJAの要望に応えてもらう一番の近道と考えております」として、100万円程度を目標に、国内からの寄付(ドネーション)を募るという。
併せて、「VP8Sペディション要望アンケート」という、WANTED調査などもページ内で行っている。最新情報も随時更新されているようなので、大規模な運用は2002年以来となるイギリス領サウスサンドイッチ諸島、サウスジョージア島からのDXペディションの動向をぜひ注視しよう。
【動画】過去に実施された両島へのDXペディションの様子
●VP8SSI Dxpedition 1992 Story
●DXpedition VP8THU SOUHT SANDWICH ISLAND 2002
※本記事初出時、運用メンバーとパイロット局の紹介に誤記がありましたため、修正いたしました。(7/21 10:15)
↓こちらもチェック!
<日本人ハムも参加!!>2016年1~2月、VP8(サウスサンドイッチ諸島、サウスジョージア島)へのDXペディションを実施
●関連リンク:
・VP8-South Sandwich & South Georgia JA向け情報ページ
・VP8-South Sandwich & South Georgia Project 2016(英語版)
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