一般財団法人 日本アマチュア無線振興協会(JARD)は2月8日、広く一般のアマチュア無線家から「旧スプリアス規格」のアマチュア無線機をサンプルとして借用し、実際に発射されるスプリアス強度を測定するという「スプリアス実態調査」の詳細を発表した(2月5日に出された調査予告に関する記事はこちら)。対象となるのは2005(平成17)年12月までに製造されたJARL登録機種および旧技適機器の製品で、このうち3月末まではハンディ機とモービル機を同タイプにつき原則2台まで募集する。送料と測定費用はJARDが負担し、約2週間後に実測データを記した書面とともに貸し出し者へ返却される。
2015年9月、総務省は旧スプリアス機器の2017年12月以降の取り扱いについてを公表したが、さらにアマチュア局については今後「保証制度を活用した簡便な手続きによる方法」を検討中と伝えられている。
JARDは総務省のこの動きに呼応し、2005(平成17)年12月以前に製造された「JARL登録機種」や「初期の技適証明機種(旧スプリアス規格の無線機)」が、どの程度新スプリアス規格を満足するかを調査する「旧スプリアス機器の実態調査」を2016年2月8日から実施することを決定。対象の無線機器を保有するアマチュア無線家に貸し出し(約2週間)の協力を求めることになった。
JARDのWebサイト上に開設した特設ページで、その内容とアマチュア無線家に貸し出しを求める対象機器のリスト、申し込み方法などを公表している。ここではその概要を紹介することにしよう。
★JARDが実施するスプリアス実態調査の実施について
◆対象となる機器:
JARL登録機種や初期の技適証明機種
※JARDがWebサイト上で対象機器リストを発表(hamlife.jpの試算で、対象は約900機種)
※3月末まではハンディ機とモービル機を対象、4月以降にHF帯などの固定機を実施
※同一タイプは原則2台まで募集
※同一人からの同一機種の申し込みは1台のみに限定
◆費用:
無料
※スプリアスの実態調査は無料で実施。無線機の往復の運搬料もJARDが負担
◆申し込み方法:
JARDが設けた専用ページから申し込み
※正常に動作するもので、かつ改造していないものに限る
※技適番号のある無線機は技適ラベルが貼付され確認可能なものであること
◆申し込み時に必要なもの:
・無線機本体
※無線機のシリアルナンバー記載が必要
・製品の取扱説明書
※用意できない場合は簡単な操作手順書を作成し添付
・電源ケーブルまたはバッテリーパック+充電器(製品に付属のもの)
◆無線機の引き取り:
・申し込み後、JARDの指定業者(日本通運)が無線機を引き取りに来訪
・引き取り希望日と午前・午後・夜間の時間帯を指定可能(希望に応じられない場合あり)
・梱包資材は引取業者が持参(自身での梱包は不要)
◆無線機の預かり期間:
約2週間を目安
※測定状況等により2週間を超える場合がある。その場合はJARDから別途連絡
◆測定結果の通知:
書面等でお知らせ
※総務省が定める確認届出書に準じた書面を交付予定
◆運搬中の破損について:
・宅配便の保険金額(通常30万円)の範囲内で保険が適用される
※天災地変、輸送機関の事故等の不可抗力による損害及び貨物自体の瑕疵に起因する損害については適用されない
・実測時などJARDの責による場合は、適正な販売価格の範囲内でJARDが弁償する
◆問い合わせ先:
JARD保証事業センター
電話 03-3910-7263(平日のみ。午前9時30分~午後6時)
FAX 03-3910-7277
メール sprs@jard.or.jp
詳細は下記関連リンク参照のこと。
●関連リンク:
・スプリアス実態調査(JARD)
・JARDホームページ
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