2018年1月12日、米国衛星通信協会(AMSAT-NA)の開発によるアマチュア無線衛星「FOX-1D」が、インドのサティッシュダワン宇宙センターからPSLV-C40ロケットで打ち上げられ、予定されていた軌道に無事投入された。
1月12日3時59分(UTC)、インド宇宙機関(ISRO)のPSLV-C40ロケットが打ち上げられ、同ロケットに搭載されていたインド政府のCartosat-2シリーズ・イメージング衛星や、FOX-1Dを含む30基におよぶ小型衛星が次々と軌道に投入された。
同日5時25分ごろにはFOX-1Dから発射されたFM信号による“Fox tail”が複数地点のWeb SDRで視認、さらに初期テレメトリに受信によってFOX-1D衛星が正常に動作していることが確認され、AMSAT-NAは同衛星にオスカーナンバー「AO-92」を付与した。
FOX-1DはUHF/VHFのFMトランスポンダに加え、1.2GHz帯のアップリンクを利用するAMSATの「Lバンドダウンシフタ」も搭載されている。さらにペンシルベニア州立大学のMEMSジャイロ、バージニア工科大学のカメラ、アイオワ大学の高エネルギー放射線の放射マッピング実験などの装置も搭載している。トランスポンダの周波数は次の通り。
<FOX-1D アップリンク周波数>
435.350MHz、または1267.350MHz(67HzのCTCSSアクセストーンが必要)
<FOX-1D ダウンリンク周波数>
145.880MHz
また今回のPSLV-C40ロケットからは、フランスのパリ天文台による衛星「PicSat」も軌道に投入されたが、同衛星にもVHF/UHFのFMトランスポンダが搭載されている。
<PicSat アップリンク周波数>
145.910MHz(アクセスには1750Hzトーンバーストが必要)
<PicSat ダウンリンク周波数>
435.525MHz
●関連リンク:
・Fox-1D Amateur Radio CubeSat Launches Successfully, Now Designated as AO-92(ARRL NEWS)
・AMSAT FOX-1D打ち上げ成功(AMSATがAO-92のオスカーナンバーを付与)(JARL Web)
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