一般社団法人 日本アマチュア無線連盟(JARL)は2020年3月26日、公式サイトのJARL Webに「東京2020オリンピック・パラリンピックの開催延期に伴う対応について」と題した告知を掲載した。東京2020オリンピック・パラリンピックが2021年夏までに延期されたことにより、今春から予定されていた特別コールサインによるPR局と記念局の開設・運用は見合わせ、五輪公認プログラムの「東京2020JARL記念QSOパーティ」と「東京2020JARL記念アワード」も一旦延期が決定した。なお今年10月31日と11月1日に東京ビッグサイトで開催される「ハムフェア2020」が予定通りの会場と日程で開催できるかは“情報収集中”という。
「東京2020オリンピック・パラリンピック」の開催に伴い、JARLは全国各エリアに「PR局」を開設し2020年4月から運用を開始するとともに、7月からは東京都西東京市に「大会記念局」を設置する計画を立てていた。
また五輪公認プログラムとして「東京2020JARL記念QSOパーティ」の実施と「東京2020JARL記念アワード」の発行も予定し、これらの詳細は4月1日頃にJARL会員へ郵送される機関誌「JARL NEWS」2020年春号に掲載されるとともに、同時期にJARL Webでも発表される予定だった。
しかし3月24日、国際オリンピック委員会(IOC)と東京2020組織委員会が、新型コロナウイルスの拡大に伴って大会を2021年夏までに延期すると発表したことから、JARLは今後の詳細が決定するまでの間、PR局・記念局の開設運用を見合わせるとともに、記念QSOパーティとアワードも一旦延期を急遽決定。3月26日にJARL Webで下記の告知を行った。
東京2020オリンピック・パラリンピックの開催延期に伴う対応について
一般社団法人 日本アマチュア無線連盟 会長 髙尾義則
会員皆様におかれましては連盟の運営にご理解とご支援を賜り厚く御礼申し上げます。
東京2020オリンピック・パラリンピックの開催延期に伴い、東京2020オリンピック・パラリンピックの開催を記念した記念局につきましては、今後の詳細が決定するまでの間、開設・運用を見合わせることといたしました。
また、JARL NEWS 2020年春号に掲載いたしました東京2020公認プログラム「東京2020JARL記念QSOパーティ」並びに「東京2020JARL記念アワード」につきましても、一旦延期させていただくことになりましたので、併せてお知らせさせていただきます。
今後のオリンピック・パラリンピック関係の動静が決まり次第、改めてご案内させていただきます。
何卒、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
なお「JARL NEWS」2020年春号はすでに印刷を完了し、会員へ発送する準備に入っているため、内容の差し替えが間に合わない。そのためJARLでは、JARL NEWSの封筒内に案内のリーフレットを封入することを検討中だ。
どうなる?今年の「ハムフェア2020」開催
もうひとつ気になるのは、今年10月31日と11月1日に東京ビッグサイト西ホールで開催される予定の「ハムフェア2020」だ。同施設は東京オリンピック・パラリンピックのプレスセンター、国際放送センターとしても使用されるため、開催延期になったことで会場が予定通り利用できるかにも注目が集まっている。東京ビッグサイトには、まだ東京2020組織委員会からの正式な話がなく、JARLも「情報収集に当たっている状況」と説明している。今後の動向に注意していきたい。
●関連リンク:
・東京2020オリンピック・パラリンピックの開催延期に伴う対応について(JARL Web)
・イベントしわ寄せ懸念 五輪延期、来夏も会場使えず?―「ウイルスと二重苦」指摘も(時事ドットコム)
・五輪延期、会場・人手確保へ 企業などが仕切り直し(日本経済新聞)
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