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<7つの議題を審議>JARL、第59回理事会報告を会員専用ページに掲載

一般社団法人 日本アマチュア無線連盟(JARL)は、2022年2月26日(土)と27日(日)に連盟会議室およびWeb会議で第59回理事会を開催、その報告をWebサイトの会員専用ページで公開した(第58回理事会は昨年12月、人命救助に貢献した会員の表彰を機関決定するために文書で開催)。今回の理事会では「令和3年度補正予算案について」「令和4年度事業計画案について」「令和4年度収支予算案について」「第11回定時社員総会の開催について」「アワード規程の一部改正について」など7つの議題が討議されたほか、協議事項と業務報告が行われた。同理事会報告の閲覧はJARL会員のみで、コールサインと登録したパスワードが必要となる。

 

 

 

 JARL Webの会員専用ページに掲載された第59回理事会報告によると、今回は次の7議題が審議された。その概要と要点を同報告からいくつか抜粋で紹介する。

 

<議題>
第1号議題:令和3年度補正予算案について
第2号議題:令和4年度事業計画案について
第3号議題:令和4年度収支予算案について
第4号議題:第11回定時社員総会の開催について
第5号議題:アワード規程の一部改正について
第6号議題:特別記念局の開設について
第7号議題:地方本部・支部の会員増強企画募集の審査結果報告と委員会からの提案について

 

◆第1号議案「令和3年度補正予算案について」概要と要点
 新型コロナウイルス感染拡大の影響で「ハムフェア2021」が中止になるなど、さまざまな行事が中止や延期となり、当初予算との乖離が見込まれるため、12月までの実績を考慮し補正予算を作成。
 費用全体の総合計では3,335万円ほどの支出減の約4億924万円の補正予算とし、当初予算赤字額4,272万から3,115万円となり、約1,157万円(27%)と大幅な収支改善の見込みとなり、年々収支改善が図られていく状況である。
 審議に基づき、第1号議案の賛否を諮ったところ、全員異議なく原案どおり承認した。

 

◆第2号議案「令和4年度事業計画案について」概要と要点
 アマチュア無線に対する期待や注目が高まるなか、令和4年度は、アマチュア無線のより一層の地位向上と次世代育成に取り組み、地方本部・支部による会員増強企画を引き続き実施し、入会者や現会員に向けた各種のキャンペーンを継続、さらに関係団体・企業などとの連携をさらに深め、制度改正により体験機会が拡大した青少年に向け、アマチュア無線の啓発・育成活動に努めるほか、デジタル社会を支える人材育成におけるアマチュア無線への期待や、社会貢献活動での活用を支援し、アマチュア無線のより一層の社会的地位向上に向けての活動を継続していくことを専務理事が説明。
 審議に基づき、第2号議案の賛否を諮ったところ、全員異議なく原案どおり承認した。

 

◆第3号議案「令和4年度収支予算案について」概要と要点
 令和4年度予算について、経費削減と収支改善の努力をし、ハムフェアを筆頭にさまざまなイベントを開催する事業計画に基づいた活動予算とした。
 予算全体では、経常収益計4億464万円(前年度補正予算比+2,656万円)、経常費用計4億2,818万円(前年度補正予算比+1,894万円)となっており、当期経常増減額は約▲2,354万円(前年度補正予算比の約▲800万、24%)と年々収支改善を図っている。同時に特定資産の取り崩しは年々減少し令和4年度は約1,000万円を見込んでいる。
 審議に基づき、第3号議案の賛否を諮ったところ、原案どおり全員異議なく承認した。

 

◆第4号議案「第11回定時社員総会の開催について」概要と要点
「第11回定時社員総会」を、東京都新宿区西新宿のべルサール西新宿で令和4年6月26日(日)午後1時に開会、議題は第1号議題「令和3年度決算の件」、第2号議題「役員選任の件」、報告事項 は(1)令和3年度事業報告、(2)令和4年度収支予算、(3)令和4年度事業計画で全員異議なく承認した。

 

◆第5号議案「アワード規程の一部改正について」概要と要点
 アワード委員会からアワード規程の一部改正について提案があったことから審議を行った。
 改正案はアワード規程のQSLカードの条文にLoTWデータの利用について注記を追加するもの。議論の中で、同データをアワード申請に利用することの整合性や、他団体が認証した交信データをJARLがQSLカードとして認めることの影響などについて意見が出され、改めてLoTWデータ利用の詳細を検討・整理した上で、再度審議をすべきとの意見が出された。
 審議に基づき、第5号議案の賛否を諮ったところ、理事会において継続して審議を行うことで全員承認した。

 

◆第7号議案「地方本部・支部の会員増強企画の審査結果報告と委員会からの提案について」概要と要点
 地方本部・支部より応募があった会員増強企画についての審査結果についての報告を審議。続いて、次年度のライフメンバー会費、賛助会員増強のための施策、JARLフレンドリーショップ会員ありがとうキャンペーンについて説明がなされた。

 

(1)ライフメンバーに向けた施策
 ライフメンバーで冊子版のJARL NEWSを購読されていない方に向け、JARLやアマチュア無線の現状をより知っていただく意味も含め、JARL NEWSの試供版をお届けし、この機会に「ライフメンバー会費」納入を開始していただくよう、新たに「ライフメンバー会費」を納入された正員に会費期間の延長やグッズ・プレゼントがあるキャンぺーンを4月から1年間実施する。
 ①対象者:キャンペ一ン期間中に「ライフメンバー会費」を新規に支払った「正員」
 ②期間:令和4年(2022年)4月1日~令和5年(2023年)3月31日(1年間)
 ③キャンペーン特典:1年会費(7,200円)の会費期問を「1か月延長」、ライフメンバー限定門標板(予定)プレゼント。

 

(2)賛助会員増強のための施策
 賛助会員の皆様に名誉や貢献を実感いただき、ステータスを上げ、賛助会員の入会・ 継続を促進するために「JARL NEWS」や「JARL Web」の賛助会員のページに、賛助会員の説明や入会方法の案内を加え掲載。

 

(3)「JARLフレンドリーショツプ会員ありがとうキャンペーン」の実施について
 好評だった同キャンペーンを、JARL、JARL会費受付業務代行店、協賛メーカーの三者協力のもと、令和4年度も次の要領で実施。
 ①キャンペーン期間:令和4年4月1日~6月30日
 ②クーポン券利用期限:令和4年9月30日
 ③対象 JARL会員:正員・准員
 対象店舗で対象トランシーバーを購入し、JARLに申込書を送付した会員に、購入店舗で使用可能なクーポン券を郵送。
 審議に基づき賛否を諮ったところ、原案どおり全員異議なく承認した。

 

 以上の議案以外の協議事項では「地方広域ハムフェアの提案(助成金申請)」が話し合われ、業務報告として「遭難船舶の救助協力に対する連盟表彰について」「アマチュア無線の社会貢献活動での活用におけるガイドラインについて」「総務省“ワイヤレス人材育成のためのアマチュア無線アドバイザリーボード”について」「総務省の意見募集(空間伝送型ワイヤレス電力伝送システムの導入のための制度整備に対する意見提出)について」「社員の欠員補充(逝去に伴う)について」などが報告された。
 このうち、総務省に提出した空間伝送型ワイヤレス電力伝送システムの導入のための制度整備に対するJARLの意見(反対意見)は下記のとおり。

 


 

「電波法施行規則等の一部を改正する省令案等に係る意見募集
一空間伝送型ワイヤレス電力伝送システムの導入のための制度整備一」に対する意見

 

 5.7GHz帯空間伝送型ワイヤレス電力伝送システムの導入については、2,4GHz帯のシステムでは設置条件を設定し、他のシステムに対する配慮がなされているにも関わらず、5.7GHz帯のシステムでは、これまでの当連盟からの要望に応えるような設置条件が設定されておらず、同一周波数帯または隣接周波数帯を使用する他のシステムへの配慮に欠けるものと考えます。

 

 そのような設置条件下で EIPR 10kWにも及ぶ大電力を放射するものでありながら、用途・使途についても他の周波数を使用するシステムと同じアプリケーションが示されているだけで5.7GHzの空間伝送型ワイヤレス電力伝送システムの必然性が示されているものではありません。

 

 世界的にアマチュア無線の月面反射通信(EME)で使用している周波数の回避を含む共用条件に加えて許容干渉電力に対する離隔距離も確保されぬまま、アマチュア無線に妨害が発生する事を前提とした今回のワイヤレス電力伝送システムの制度化について、当連盟としては断固反対いたします。

 

 今回のワイヤレス電力伝送システムは、システム設計上、送電電力に対する受電電力の比率が1割にも満たない非常に非効率なシステムであり、電波・電力の無駄使い、時代逆行以外の何物でもありません。
 加えて、単に無変調のキャリアの送受だけのシステムに、受電制御を考慮しても、なぜこのように多数のキャリアを必要とするか理解できるものではなく、このようなシステムの導入については到底容認できるものではありません。

 


 

 同理事会報告の詳細は、下記関連リンクのJARL会員専用ページ(要ID、パスワード)からPDF形式で閲覧できる。

 

 

 

●関連リンク:第59回理事会報告(JARL Web 会員専用ページ)

 

 

 

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