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<税込価格は89,760円、発売開始は2024年1月下旬>JVCケンウッド、144/430MHz帯デュアルバンダー「TH-D75」を正式発表

株式会社JVCケンウッドは2023年11月7日、ハンディタイプの144/430MHz帯デュアルバンドトランシーバー「TH-D75」を正式発表した。前モデルの「TH-D74」(2016年8月発売開始、2020年12月最終生産)を進化させ、新たにD-STAR方式の2波同時受信に加え、リフレクター・ターミナルモードに対応、ボイスガイダンスの強化、スタンドアローンデジピーター機能の追加など機能を充実。またBluetoothに対応するほか、USB Type-C端子を新搭載し実用性を追求しているという。メーカー希望小売価格(税込み)は89,760円、発売開始は2024年1月下旬を予定している。

 

 

 

 

 今年5月の米国ハムベンション会場で「TH-D75A(米国仕様)」がワールドプレミアとなり、日本では8月のハムフェア2023会場で初公開となった「TH-D75」が、ついに発売されることになった。同製品は今年10月「2023年度グッドデザイン賞」をアマチュア無線機としては10年ぶりに受賞している。
 以下、JVCケンウッドの発表内容から一部抜粋で紹介する。

 


 

機能の充実化と実用性を追求した、ハンディタイプアマチュア無線機の新モデルが登場
144/430MHzデュアルバンダー「TH-D75」を発売
~D-STAR方式の2波同時受信に加え、リフレクター・ターミナルモードに対応~

 

 株式会社JVCケンウッドは、KENWOODブランドより、ハンディタイプアマチュア無線機の新モデルとして、144/430MHzデュアルバンダー「TH-D75」を2024年1月下旬より発売します。

 

 本機は、新たにD-STAR方式の2波同時受信に加え、リフレクター・ターミナルモードに対応したほか、ボイスガイダンスの強化、スタンドアローンデジピーター機能の追加など、機能を充実化。また、Bluetoothに対応するほか、USB Type-C端子を新搭載し、実用性を追求しました。

 

 

◆企画意図

 

  アマチュア無線機は、シニア層を中心に、ミドル層を含めて根強いユーザーがいます。また近年、有資格者の監督があれば無資格者でも運用できるようになり、より運用しやすくなったことから、高校や大学の無線部が復活するなどの動きも見られます。また、アマチュア無線の初心者は、無線機本体・アンテナ・バッテリーが一体型で手軽にどこにでも持ち運べるハンディタイプから運用を始める傾向があります。

 

  そこで今回当社は、ハンディタイプアマチュア無線機の新モデルとして144/430MHzデュアルバンダー「TH-D75」を発売します。本機は、ユーザーに長く愛用いただいた先行モデル「TH-D74」(2016年8月発売)を進化させ、運用の幅を広げるため、機能の充実化と、さらなる実用性を追求。機能面では、新たにD-STAR方式の2波同時受信、およびD-STARリフレクターへの手軽なアクセスを実現したリフレクター・ターミナルモードに対応するほか、ボイスガイダンスの強化、スタンドアローンデジピーター、ワイドバンド・マルチモード受信機能などを追加しました。また実用面では、BluetoothやmicroSD/SDHCメモリーカードへの対応に加えて、新たにUSB Type-C端子も搭載し、使い勝手を強化しました。

 

 当社は、これまで培ってきた無線技術を投入した本機を、初心者からベテランまで幅広いユーザーの無線運用ニーズに応える新たなハンディタイプアマチュア無線機として市場展開していきます。

 

 

◆主な特長

 

● 1.パケット通信を応用して双方向でリアルタイムなデータ通信を実現する「APRS」に対応

 

(1)GPSと連動した相対表示コンパスや気象局情報表示に対応
 本体内蔵のGPSによる自局のリアルタイム情報に加え、あらかじめ設定した自局の情報と相手局の距離/方角/進行方向/移動速度をひと目で表示できる相対表示コンパスに対応。自局との位置や進行方向の関係を認識しやすくしました。また、気象観測装置から取得する気象局の情報(降雨量、気温、風向、風速、気圧、湿度データ)をカラーで表示することも可能です。

 

(2)最大100局までのステーションリストに対応
 移動局、基地局、気象局、オブジェクトといったステーションを最大100局まで保持でき、受信するステーション種別の制限、並び替えも可能です。また、ローカル情報をオブジェクトとして発信できます。

 

(3)リアルタイムにメッセージの送受信が可能
 APRSの運用局同士でリアルタイムにメッセージの送受信ができます。パネルキーでの文字入力、および定型文からの選択による送信が可能です。

 

(4)APRSプロトコルによるQSY機能に対応、「FM」または「D-STAR」の音声チャンネルが設定可能
 APRS局からのビーコンに埋め込まれた周波数や、受信しているD-STARレピーターなどの情報により、FMまたはD-STARの音声チャンネルが設定でき、すばやいQSY(周波数変更)が可能です。D-STARのゲートウェイ通信も自動で設定されます。

 

(5)「スタンドアローンデジピーター機能」に対応
  本機単体でも、APRSの中継局として運用できる「スタンドアローンデジピーター機能」に対応。アウトドアなどのシチュエーションで臨時の中継局が構成でき、山に囲まれた盆地のようなロケーションへもAPRSの通信カバレッジを広げることが可能です。

 

●2.日本アマチュア無線連盟(JARL)が推進するアマチュア無線のデジタル通信方式「D-STAR」に対応

 

(1)AバンドとBバンドでD-STARの2波同時運用が可能
 本機では、AバンドとBバンドを同時にDV/DRモードを運用することができます。

 

(2)音声モードとデータモードによるフレキシブルな運用が可能
 シンプレックス通信、シングルレピーター経由の通信、レピーター間のゲートウェイ通信など、多彩な運用により、ローカルから海外まで交信が可能です。また、デジタルならではのクリアな音声で多様な通信が楽しめます。

 

(3)DVファストデータモードの搭載により、快適なデータ通信を実現
 未使用の音声フレームにデータを乗せて通信スループットを高速化するDV(デジタルボイス)ファストデータモードの搭載により、快適なデータ通信を実現します。

 

(4)DRモードの搭載により「D-STAR」レピーターに簡単にアクセスが可能
 DR(D-STARレピーター)モードにおいてレピーターリストから選択するだけで、D-STARレピーターへのアクセスが可能です。また、ゲートウェイ通信の呼び出しに、PTTスイッチを押すだけで応答できるダイレクトリプライ機能や、カーチャンク時やゲートウェイ通信時に、アクセス可能状態をアイコン表示やボイスガイダンスで確認できる機能も搭載。さらに、最大120件の送受信履歴の記録が可能なため、履歴から簡単に相手局を再設定することもできます。

 

●3.新たにリフレクター・ターミナルモードに対応、より手軽にD-STARリフレクター経由の交信が可能
 D-STARリフレクターとはインターネット上にあるD-STARの音声中継サーバーです。本機は、MMDVMコマンドに対応しており、“BlueDV”のようなサードパーティー製アプリをインストールしたWindows PCやAndroid端末にBluetoothやUSBケーブルで接続し、そのままD-STARリフレクターにアクセスが可能。世界中のアマチュア局と交信できます。さらに、リフレクターにアクセスしながら同時に近くのレピーターを受信するようなことも可能です。

 

●4.ワイドバンド・マルチモード受信に対応
 Bバンドでは、0.1~524MHzのワイドバンド・マルチモード受信に対応し、LSB/USB/CW/AMモードでの受信も可能です。また、最小ステップ周波数20Hz(SSB、CW、AMモードのみ)でゼロインを実現するファインモードを装備。0.1~10MHz帯の受信用にバーアンテナを内蔵(SMA端子と切り替え可能)。さらに、DV×DVモードにおいて、V×V、U×U、V×Uの2波同時受信機能を搭載しています。

 

●5.「IF出力モード」を搭載し、IF信号をUSBポートに出力可能
 IF出力モードを搭載し、中心周波数12kHz、帯域幅15kHzのIF信号をUSBポートに出力が可能。サードパーティー製のPCアプリを使用すれば、本機で受信音を聞きながら、PCのバンドスコープで近くの周波数の状態を確認することもできます。

 

●6.発声内容の大幅拡充などにより、ボイスガイダンスを強化

 

●7.シリアル通信、オーディオ出力などに加え、充電にも対応したUSB Type-C端子を新たに搭載

 

●8.新たにPTT付きBluetoothワイヤレスヘッドセット「KHS-55BT」(別売)からのPTT制御に対応

 

 

◆その他の特長
・1.アウトドアでも視認性に優れた1.74型TFT半透過型カラー液晶を搭載
・2.キーパッド部に操作性の高いフラットな薄型キートップを採用
・3.防塵・防水性能を備え、過酷な環境でも運用可能
・4.高性能GPSパッチアンテナを内蔵し、レピーター検索、GPSロガー機能、時刻自動補正機能に対応
・5.microSD/SDHCメモリーカードに対応
・6.PC用のフリーソフトウェア「MCP-D75」(メモリーコントロール用プログラム)、および「ARFC-D75」(周波数コントロール用プログラム)を用意
・7.SSB/CW受信時の近接妨害信号を軽減する「IF受信フィルター」を装備(選択範囲 SSB:2.2~3.0kHz、CW:0.3~2.0kHz、AM:3.0~7.5kHz)
・8.筐体構造や電子回路、音声コーデックなどの最適化により、高音質での送受信を実現
・9.受信EQ5バンド(0.4~6.4kHz)、送信EQ4バンド(0.4~3.2kHz)を設定できるオーディオイコライザーを装備

 

 

 

◆主な仕様

 

 


 

 JVCケンウッドの144/430MHz帯ハンディ機は、前モデルの「TH-D74」が2020年12月の最終生産をもって終了していたので、およそ3年ぶりの復活となる。ちなみにTH-D74のメーカー希望小売価格(税込み)は80,080円。今回登場したTH-D75は “税込み9,680円の価格アップ” ということになる。
 詳細は下記関連リンク参照のこと。

 

 

こちらの記事も参考に(2020年12月24日掲載)
<その他のアマチュア機は従来通り生産継続を予定>JVCケンウッド、D-STAR対応のハンディ機「TH-D74」の生産完了を公式サイトで発表

 

(2023年5月19日掲載の第一報)
<D-STAR対応の144/220/430MHzハンディ機>JVCケンウッド、米国市場で「TH-D75A」を発表か?

 

(2023年10月6日掲載)
<アマチュア無線機の受賞は10年ぶり>JVCケンウッド、新製品のTH-D75が「2023年度グッドデザイン賞」を受賞

 

 

 

●関連リンク:144/430MHzデュアルバンダー「TH-D75」を発売(JVCケンウッド プレスリリース)

 

 

 

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