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FCC(米国連邦通信委員会)、「レピータ悪質妨害事件」でルイジアナ州のハムに1万8千ドル(約200万円)の罰金

米国連邦通信委員会(FCC)は、ルイジアナ州レイクチャールズのJerry W. Materne氏(KC5CSG)が、レピータ局に意図的な干渉を引き起こし、またアマチュア無線バンドにおいて局識別(自局コールサインの明示)を提供していないことから、 18,000ドル(約200万円)の罰金を課すことを通知した。FCCは同氏がこれまでも書面による警告を受けていることから、再犯者として今回は重大な罰則を適用したと説明している。

 

 

 FCCは、2017年にMaterne氏がW5BIIレピータへの干渉を引き起こし、他のアマチュア無線家の使用を妨げたとする多数の苦情を受け付けた(同レピータの管理者は2017年3月にMaterne氏がレピータを使用することを禁止している)。そのため、Materne氏に忠告と対処を指示した照会状を送付した。同氏は干渉の原因であったことは否定したが、レピータのダウンリンクでシンプレックス送信を行ったことは認めたという。

 

 2017年6月、台風Cindyが上陸する際に、Materne氏はレピータのアップリンク周波数で繰り返し送信を行い、地元の非常通信ネットが気象注意報と警報を発信するのを妨げた。地元のアマチュア無線家たちは、この妨害電波の発信源を調査し、Materne氏の住居から発射されていることを突き止めてFCCに報告した。FCCはこの調査報告を確認し、Materne氏に警告書を送付したが、同氏からは「レピータの周波数で送信することは合法である」と主張する回答があり、さらに「このゴミに悩ませられることにうんざりしていた」と付け加えたとされている。

 

 このため、FCCの担当官はルイジアナ州レイク・チャールズを訪問し、146.130MHzで行われている妨害電波の発信源がMaterne氏の住居からであることを確認し、7時間にわたって監視を行った。担当官はMaterne氏が146.130MHzで音楽を再生し、他のアマチュア局のオペレーターへ「“地元のアマチュア無線クラブは、これ以降の時間にネットを運用できない”と警告した」と述べている。

 

 その晩、担当官はMaterne氏がW5BIIレピータの近くへ車で出掛け、車内のハンディ機からアマチュア無線のデジタル信号を送信し始めたことを確認した。これによってレピータで行われていたネットは混乱し、局識別は不可能になった。そこで担当官は地元の副保安官を伴って車両に接近し、Materne氏が146.130MHzで作動可能な無線機を所有していることを確認した。この時にFCCが行った録音では、副保安官がMaterne氏の車両に近づいたところで、レピータの意図的な干渉がなくなったという。

 

 FCCは証拠に基づき、Materne氏が意図的に他のアマチュア無線通信を妨害することの禁止や、自局のコールサインの送信義務を定めたFCC規則に違反していると認定した。なおMaterne氏が繰り返し意図的でひどい違反行為を起こした場合は、提案された罰金額に対して1万ドル(約110万円)の上方修正が必要であることを認めている。(ARRLニュース 2018年7月25日 ※許可を得て抄訳転載/(C)ARRL )

 

 

 

●関連リンク:FCC Proposes $18,000 Fine in Louisiana Amateur Radio Interference Case(ARRL NEWS)

 

 

 

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