FCC(米国連邦通信委員会)は、ドローン(小型無人航空機)に搭載することを目的にアマチュア無線バンドと非アマチュア無線バンドを使用した映像・動画の送信機を規則に違反して販売していたフロリダ州サラソータの会社、Lumenier Holdco LLCに180,000ドル(約2,000万円)の民事罰金を課した。
FCCの調査によると、同社が販売していた映像・動画送信機は、アマチュア無線バンドだけでなく、連邦政府用に確保されたバンドを含む非アマチュアバンドでも動作する未認証の機器だった。また同社が販売した一部の製品はアマチュア無線用送信機の電力制限(1W)を超えていたという。FCCは「アマチュア無線の周波数を使用する場合は、アマチュア無線の免許を取得するか、そのような運用に適用されるすべての法律を遵守しなければならない」「一般にアマチュアバンド内のみで動作するアマチュア無線機器は認証の必要がないが、アマチュアバンド外でも動作可能な場合には認証が必要である」と説明している。
ARRL(米国のアマチュア無線連盟)は2017年1月、“アマチュア無線用機器”として販売されているドローンに使われる映像・動画送信機が、実際はアマチュアバンド外の航法援助、航空管制レーダー、航空路監視レーダー、全地球測位システム(GPS)用の周波数を使用しているとし、FCCに緊急の上申書を提出していた。
なおLumenier社は、FCCからの照会の手紙を受け取った後の2017年4月に、認可外の送信機の販売を中止したという。 今後同社は機器の認可や販売規則に違反していることを認めるとともに、FCCの規則を遵守するためのコンプライアンス計画の策定が求められる。(ARRLニュース 2017年12月19日 ※許可を得て抄訳転載/(C)ARRL )
●関連リンク:FCC Penalizes Marketer of Ham-Band Drone Audio-Visual Transmitters(ARRL NEWS)
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