太陽は黒点の増減などを繰り返しながら約11年の周期で活動している。太陽活動を予測する科学者たちは、現在の「サイクル24」は2019年か2020年に底を打つと予測し、次の「サイクル25」はサイクル24の活動とよく似ていると述べている。
太陽活動を予測する専門家によると、サイクル25はスロースタートだが、2023年から2026年の間で黒点数が95~130の範囲でピークに達すると予想している。これは過去の太陽サイクルのピークの平均値(140~220)という黒点の典型的な平均をかなり下回っている。サイクル24は2014年4月に最大に達し、ピーク平均黒点数は82となった。太陽の北半球が太陽黒点サイクルを先導し、南半球の太陽黒点のピークより2年以上早くピークを迎えた。
Space Systems Research Corp.の太陽物理学者であるLisa Upton氏は「サイクル25の大きさはサイクル24に匹敵するが、サイクル21~24で見られるような太陽サイクルの“振幅の減衰”は終わりを迎えており、太陽活動がマウンダー極小期(1645年から1715年の太陽黒点数が著しく減少した期間)タイプの極小期に近づいているという兆候はない」と述べている。
太陽面で大規模なフレア(爆発現象)が発生すると、磁気嵐がアマチュア無線をはじめ軍事、航空、船舶などの通信に多くの影響を及ぼし、衛星やGPS信号にも影響を与えることがある。また電力網に影響を与える可能性があるほか、有害な放射線への暴露を通して宇宙飛行士を脅かすことも起こりうる。(ARRLニュース4月8日 ※許可を受けて抄訳/(C)ARRL)
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