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<アンテナケーブル配線が原因か?>国際宇宙ステーション(ISS)のアマチュア無線機、異常続く

国際宇宙ステーション(ISS)のコロンバスモジュールに搭載されているアマチュア無線機(コールサイン「NA1SS」で使用)が、2021年1月27日にアンテナケーブルを交換して以来、異常が発生し通信不能の状態が続いている。このため「ARISSスクールコンタクト」はロシアのサービスモジュールに搭載されたRS0ISSの無線機で行われている。最新情報を3月3日付けのARRL NEWSから抜粋・抄訳で紹介する。

 

 

国際宇宙ステーション(ARRL NEWSより)

 

 

 ARISSの国際委員長であるフランク・バウアー氏(KA3HDO)は、ARISSチームがNASA(アメリカ航空宇宙局)やESA(欧州宇宙機関)と密接に協力し、ISSのコロンバスモジュールに搭載されているNA1SSの無線システムが使用できなくなった異常の原因を特定中であると報告している。

 

 今回発生した異常は1月27日に行った宇宙遊泳の際に、宇宙飛行士がバルトロメオ(注:ESAによる民間向けの暴露型実験モジュール。コロンバスモジュールの外側に取り付けられている)のペイロード機能の試運転を支援するため、新しいアンテナケーブルを設置したことに起因している。この作業にはARISSで使用している無線システムとアンテナの再配線も含んでいた。今回の異常発生によりARISSスクールコンタクトは当面の間、ISSのロシアサービスモジュールの無線機を使って行われている。

 

 バウアー氏は今週、「NASAやESAとの調整を経て、ARISSは3つの異なるケーブル構成によるテストをAPRSで行い、コロンバスにあるARISSの無線システムの運用を決定する」と説明した。「ARISSは今後数日間、APRSの標準運用周波数である145.825MHzを使ってAPRS機能を使用した一連のテストを行う。ISSのクルーは定期的に無線機をシャットダウンしてケーブルを交換するので、無線システムとケーブルのトラブルシューティングができるだろう」としている。バウアー氏によると正確なケーブル交換時期はクルーの空き状況に依存するが、3月3日には終了する予定だという。

 

 バウアー氏によると「もしこのテストが失敗した場合、3月5日の宇宙遊泳の際に時間が許せば、ARISSのケーブルを1月27日以前の構成に戻すことにする」と説明している。(ARRLニュース3月3日 ※許可を受けて抄訳/(C)ARRL)

 

 

 

●関連リンク:
・ARISS, NASA, and ESA Continue to Probe Amateur Radio Problems on ISS(ARRL NEWS 3月3日付)
・ARISS and Partners Are Investigating Space Station Ham Radio Failure(ARRL NEWS 1月29日付)

 

 

 

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