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<スペースシャトルの宇宙飛行士が地上のアマチュア無線家と初交信して40周年>受信に最適なパス多数! 国際宇宙ステーション(ISS)が日本時間の12月16日(土)夜からSSTV送信イベント(145.80MHz)を実施

1983年11月28日から12月8日までNASA(米国航空宇宙局)のスペースシャトル・コロンビア号(ミッションSTS-9)に搭乗したオーウェン・ギャリオット宇宙飛行士(W5LFL)は多忙な任務の中、宇宙からアマチュア無線で電波を発射し、地上のアマチュア無線家と交信した史上初の人物となった。それから40年が経過したことを記念するイベントの1つとして、ARISS(Amateur Radio on the International Space Station)が、ISS(国際宇宙ステーション)からアマチュア無線バンド(145.80MHz/FM)を使ったSSTVの画像送信(全12種類)を、日本時間の2023年12月16日(土)19時15分から12月20日(水)3時00分まで実施する。日本周辺で受信可能なパスが多数あるので、最新のスケジュールを確認してSSTV画像の受信に挑戦してみよう!

 

 

【追記:ISS側のトラブルで画像送信が始まっていない模様】2023年12月17日(日)9時00分現在

 

 日本時間の2023年12月16日(土)19時15分から始まる予定だったISSからのSSTV画像送信に、何らかのトラブルが生じている模様で、SNS上には世界各地から「上空通過時刻になっても受信できない」というリポートが届いている。
 これに対しARISS – Amateur Radio on the ISSの(X/旧Twitter)は「Thank to everyone for the continued #SSTV reception updates. We know that teams on the ground and on the ISS are looking into the transmission issues. As additional updates are available, we will share what we know. We appreciate your patience! (皆様、引き続き #SSTV 受信状況をお知らせいただきありがとうございます。 地上とISSのチームが送信の問題を調査していることは承知しています。 追加のアップデートが利用可能になり次第、私たちが知っていることを共有します。 ご理解のほどよろしくお願いいたします)」とアナウンスしている。

 

 

【追記:ISSから送られてくる画像は全部で12種類】2023年12月16日(土)8時50分

 

 ARISS – Amateur Radio on the ISS(X/旧Twitter)によると「We have 12 great images for you to collect.(12枚の素晴らしい画像をご用意しています)」「Listen on 145.800 MHz. Transmissions are about 90 seconds on / 2 minutes off in PD120 format.Good luck!(145.800MHzで聞けます。送信はPD120フォーマットで約90秒オン/2分オフです。幸運を祈ります!)」とのアナウンスがあった。

 

 

 

「ARISS – Amateur Radio on the ISS(X/旧Twitter)」で、「ARISS teams worldwide have come together to prepare an SSTV event for the 40thAnniversary of STS-9.(世界中のARISSチームがSTS-9の40周年記念のSSTVイベントを準備するために集まった)」と紹介

 

 

 今回のイベントで使用する周波数は145.80MHz(ドップラーシフトによる5kHz程度の偏差あり)、FMモードにSSTV信号(PD120)を載せて送信される。コールサインは「RS0ISS」を使用、今回送信されるSSTV画像は全部で12種類。画像1枚の送信には約90秒かかり、完了後は約2分の間隔をおいて次の画像の送信がスタートする。つまり全12枚の画像をコンプリートするためには複数回のパスを受信する必要がある。

 

 ISSの軌道はインターネット上で公開されている。また画像のデコードにはPC用の本格的なSSTVソフトウェア(MMSSTVなど)のほか、ISSの上空飛来を通知してくれる「ISSディテクター」、無線機のスピーカーにスマートフォンを近づけるだけで画像がデコードできる「Robot36 SSTV Image Decoder」(Android)、「SSTV Slow Scan TV」(iOS)などの便利なスマホアプリもある。

 

 SSTV画像の送信は、ISSでの使用を想定した特別仕様モデル、JVCケンウッド製のセパレート型V・UHF帯トランシーバー「TM-D710GA」が使用される見込みだ。2020年初めに、SpaceX社のCRS-20(Falcon9ロケット)で打ち上げられ、ISSの欧州実験棟「Columbus(コロンバス)」に搭載された(2020年3月13日記事)。

 

 受信方法などは、下記関連リンク「ISS/国際宇宙ステーションのSSTVをSDR#+RX-SSTVで受信してみましょう。(Plus RTL-SDR)」などが詳しい。また、最新のスケジュールは記事下の「関連リンク」から「ARISS-SSTV images」で確認できる。

 

 また、地上で受信できた画像は、オンラインで投稿(画像アップロード)でき、「ARISS SSTVギャラリー」で閲覧ができる。過去に実施されたISSから送信されたSSTV画像は多くの局が受信に成功し、TwitterやFacebookなどで受信画像がアップされている。

 

 日本各地の衛星通過時刻の予報は記事下の関連リンクから「JAMSAT(日本アマチュア衛星通信協会)」の公表データから、21地点のパスが確認できるので参考にするといいだろう。

 

 

<参考>運用期間中、日本各地のISS飛来時刻
(時刻はJST、JAMSAT公表のデータから)

※2023年12月11日時点のデータです。ISSの軌道修正などで飛来時刻の変更が生じます。最新のデータをご確認ください。
※ロケーションやアンテナにもよるが「仰角30度以上」がSSTV画像の良好な受信の目安。

 

 

 

 

(NASA「2021年の最高の宇宙ステーション科学写真」から)

 

 

↓この記事もチェック!

 

<437.80MHzを受信してみよう>国際宇宙ステーション(ISS)に次世代のアマチュア無線システム設置、144/430MHz帯のクロスバンドレピータが運用開始

 

<特別仕様「TM-D710GA」が欧州実験棟に>JVCケンウッド「当社製アマチュア無線機の国際宇宙ステーションへの搭載が決定」と発表

 

 

 

●関連リンク:
・ARISS teams worldwide have come together to prepare an SSTV event for the 40thAnniversary of STS-9(X/旧Twitter)
・40th Anniversary SSTV event 16-19 Dec 2023(ARISS-SSTV images)
・オーウェン・ギャリオット宇宙飛行士(ウィキペディア)
・STS-9/スペースシャトル・コロンビアの6回目の飛行(ウィキペディア)
・スペースシャトル・コロンビア(ウィキペディア)
・ISS/国際宇宙ステーションのSSTVをSDR#+RX-SSTVで受信してみましょう。(Plus RTL-SDR)
・SSTV通信ソフト MMSSTV
・日本各地の衛星通過時刻の予報(JAMSAT/日本アマチュア衛星通信協会)
・#きぼうを見よう(KIBO宇宙放送局)
・ISSディテクター(Google Play)
・Robot36 SSTV Image Decoder(Google Play)
・SSTV Slow Scan TV(App Store)
・TM-D710E Caracteristiques(KENWOOD France)

 

 

 

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