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<「引き続き “発行枚数見直し” にご協力を」と呼び掛け>JARLが「QSLカード転送遅延が改善しつつある」と会員へ現状報告

一般社団法人 日本アマチュア無線連盟(JARL)は、会員サービスの一貫として行っている「QSLカード(交信証)転送サービス」において、QSLビューロー(島根県)に送られてくるQSLカードの枚数が激増し転送されるまでに1年近くかかる状況となったことから、会員に向けて「発行枚数見直し」の協力を呼びかけていたが(2023年11月7日記事)、このほどJARL Webに「QSLカード『発行枚数見直し』にご協力ありがとうございます」というタイトルで、QSLカード転送遅延が改善しつつある旨の現状報告とともに、引き続き理解と協力を呼びかける案内を2024年4月3日に掲載した。

 

 

島根県出雲市のJARL QSLビューローの転送作業風景(JARL Webより)

 

 JARL Webの案内で公表された取り組みやデータによると、QSLビューローの処理能力強化を基本とする対策案では追加費用(見積額)が年間約3,000万円となり、さらにこの増強策をいつまで続ければよいかわからないなど、費用対効果が薄く、赤字財政への圧迫が大きすぎることから「この増強策は継続協議とし、まずは会員に対し『発行枚数の見直し』を呼びかけることにした」と説明している。

 

 また、QSLビューローにはJARL非会員宛てのQSLカードも少なからず届いている(総到着枚数の5.8%を占めている)ことから、昨年(2023年)設置した「QSL問題対策委員会」では、電子QSLの導入の可能性とともに、ログソフト(定番のTurbo HAMLOGなど)に “非会員向けのQSLカードの印刷を抑制する機能” の追加をお願いすることなどの検討を行っているという。

 

 

 

 

●2023年と2024年の月間到着枚数の比較

 

 

 

 JARLが告知した「QSLカード『発行枚数見直し』にご協力ありがとうございます」は以下のとおり(一部抜粋)。

 

 


 

QSLカード「発行枚数見直し」にご協力ありがとうございます

 

 第69回理事会決議に基づく「QSLカード転送遅延の解消のための『「発行枚数見直し』のお願い」(2023年11月10日)以降、ビューローに届くQSLカードの枚数は、以下のとおり、着実に減少しています。これも、会員各位のご理解・ご協力のたまものです。誠にありがとうございます。

 

 ここ数ヶ月は、ビューローへの到着枚数が処理能力(1ヶ月あたり約70万枚~80万枚)を下回っており、その結果、約500万枚の滞留分も徐々に減少してきています。ですが、到着枚数が再び増加するようなことがあれば、滞留分の処理も滞ってしまいます。引き続き、「発行枚数見直し」にご協力くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

 加えて、当連盟執行部としましても、手をこまねいているわけではなく、さまざまな検討を行っています。その一部をご紹介致します。

 

(1)まず、2015年から昨年までのQSLカードの到着枚数(注)と発送枚数の変遷をご覧下さい。新型コロナ禍の2020年から2022年にかけて、ビューローへのカードの到着枚数が激増したことがおわかり頂けるかと存じます。本来であれば、髙尾前会長のこの時期にQSLカードの「発行枚数見直し」をお願いすべきでした。

 

(2)ビューローの処理工程の一部を別事業所で行うというビューロー増強策は、髙尾前会長の時代からアイデアとしてはありましたが、2023年6月に森田会長に交代した時点では成案にはなっていませんでした。森田現会長は、就任後直ちに事務局と検討を行い、「①到着したカードをエリア別に分ける工程→②プリフィックスに分ける工程→③サフィックスに分ける工程」のうち、滞留分の①と②を別事業所で行うという増強プランについて、7名のスタッフを増員すれば、処理能力を月40万枚程度増強できるが、月額約270万円(人件費と賃借料。初期費用を除く)の追加費用がかかるとの案が得られたため、2023年7月の第68回理事会にこれを提出しました。

 

 理事会で検討した結果、年間約3000万円の追加費用の見積では費用対効果が薄く、ビューローへの到着枚数が処理枚数を超えている状況が続けば、この増強策をいつまで続ければよいかわからない、JARLの予算3億円のうち1億円をQSLカードに費やすのはかけすぎで、赤字財政への圧迫が大きすぎる等の議論がなされました。その結果、この増強策は継続協議とし、まずは会員に対し「発行枚数の見直し」を呼びかけることにしたものです。

 

(3)ビューローでの処理に時間がかかっているため、特に、新しく入会された方においては、楽しみにされているQSLカードが届くまでに時間がかかり、誠に申し訳なく思っております。そのため、新入会員の会員期間の延長や、毎月の処理能力の半分を新規到着カードの処理に割く等の案を検討しています。前者は財政に与える影響が大きく、後者はビューローでの処理が複雑になるとの問題がありますが、引き続き検討しております。

 

(4)昨年、「QSL問題対策委員会」を新たに設置し、ビューロー問題と電子QSLの導入の可能性について、総合的に検討をすすめています。委員会では、ログソフト(HAMLOGなど)に非会員向けのカードの印刷を抑制する機能の追加をお願いすること等を検討しています。

 

理事会・QSL問題対策委員会

 

 

2024年4月3日、JARL Webに掲載された「QSLカード『発行枚数見直し』にご協力ありがとうございます」

 

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<QSLビューローに届くカードが100~120万枚に激増>【重要】QSLカード転送遅延の解消のため「発行枚数見直し」にご協力をお願い申し上げます…とJARLが異例の呼びかけ

 

 

 

●関連リンク:
・QSLカード「発行枚数見直し」にご協力ありがとうございます(JARL Web)
・QSLカード転送遅延の解消のため「発行枚数見直し」にご協力をお願い申し上げます(JARL Web)
・QSLカードの転送「その仕組みと、ご利用にあたってのお願い(JARL Web)
・転送作業の様子をリポート!QSLビューロー(島根県)訪問(JARL Web)
・一般社団法人 日本アマチュア無線連盟(JARL)

 

 

 

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